鉄道事業者の運賃比較
(2023年10月版)

鉄軌道事業者の旅客運賃体系には、短距離の運賃が安く、長距離が高い事業者(路線)と、その逆の事業者とがある。初乗り運賃レベルと運賃上昇勾配の二つの要素に分けて各事業者の運賃構造を分析する。その結果事業者ごとのコスト構造や価格政策をうかがい知ることができる。また事業者間の運賃の高低を比較する方法を検討し、ランク付けを試みる。
2014年4月の運賃改定で、JR東日本と首都圏の私鉄・公営事業者は1円刻みのIC運賃を導入したが、本稿においては乗車券の運賃を比較の対象としている。
目次
鉄道旅客運賃体系
対キロ制と対キロ区間制 図1 対キロ制と対キロ区間制(1)
図2 対キロ制と対キロ区間制(2)
鉄道旅客運賃の構成要素 図3 鉄道旅客運賃の構成要素
コスト構造と価格政策 表1-1 競合区間の運賃設定(京急vsJR東)
図4 京急の新旧運賃カーブ
表1-2 競合区間の運賃設定(京阪vs阪急vsJR西)
対キロ区間制の2タイプ 図5 東葉高速・北総鉄道・京成空港線の運賃カーブ
図6 対キロ区間制の遠距離逓減運賃
遠距離逓減度の指標 表2 遠距離逓減度の指標(1)
表3 遠距離逓減度の指標(2)
表4 各指標間の相関係数
運賃の高低を評価する"ものさし"  表5 直接運賃比較の方法
運賃が安い事業者・高い事業者 表6 運賃ランキング(1)得点順
表7 運賃ランキング(2)勝率順
改訂履歴
別表 事業者(路線)別データ


鉄道旅客運賃体系

日本の鉄軌道事業者が採用している鉄道旅客運賃の計算方法は、対キロ制、対キロ区間制、区間制と均一制の4種類がある[1]。均一制運賃を除き、乗車区間に応じて運賃が変化する。

対キロ制は、キロ当りの賃率(対キロ賃率)に乗車区間の営業キロを乗じて運賃を算出する。対キロ区間制は、営業キロに基づき区間を分け(キロ地帯区分)、キロ地帯ごとに運賃を定める。区間制は、路線をほぼ等距離の区間に区分し、通過する区間の数に応じて運賃を定める。対キロ区間制と同様に、運賃が階段状に上昇する。鉄軌道事業者が一般路線で採用しているのは、叡山電鉄、とさでん交通(中心部の均一運賃と併用)、筑豊電鉄の三社[2]だけである。

筑豊電鉄のウェブページに掲載されている運賃表によると、黒崎駅前・筑豊直方間を7区間(黒崎駅前・熊西間0.6キロを除き、各区間は2.2キロから3.4キロ)に分割し、1区(同一区間内)が200円、2区250円、3区300円、4区340円、5区380円、6区410円、7区440円と上昇する。乗車区間の営業キロを基準とする対キロ区間制と異なり、短距離の運賃が長距離よりも高くなる逆転現象が生じる(たとえば、西黒崎・萩原間1.5キロの運賃は2区250円、木屋瀬・筑豊直方間3.4キロは1区200円)。

なお、欧州を中心に広く採用されているゾーン制も一種の区間制である。都市圏の中心からほぼ同心円で区切ってゾーンを定め、通過するゾーン数によって運賃を決めるものだが、都市圏の鉄道、地下鉄、路面電車、バスなど公共交通をになう全事業者に共通に適用する運賃制度の意味で使われることが多い。

均一制は、芝山鉄道など1駅間だけの路線のほか、運賃収受の簡便さから路面電車を中心に採用されている。最長の均一運賃路線は、東京都電荒川線の12.2キロ(170円)である。

この中で最も古いのは区間制で、1872年京浜間の鉄道開業時に採用された。その後関西私鉄の多くが採用したが、ほとんどが対キロ区間制に移行し、現在も採用しているのは、上記の三社だけである。かつてバス運賃に多く見られたが、対キロ区間制に移行した事業者が多い。

1874年に開業した阪神間は、1マイルあたりの賃率による距離比例運賃を採用した。1889年7月の新橋・神戸間全通時に官鉄の運賃は対マイル制に統一され、鉄道国有化法によって買収された私鉄にも適用された。1930年メートル法施行により対キロ制となり、JR各社に継承されている。

その後開業した私鉄は、鉄道・関東系が主として対キロ制を、軌道・関西系が区間制を採用した。現在多くの私鉄が採用している対キロ区間制は、最も新しい運賃計算方法であり、1960年代以降他の制度から移行した[3]


対キロ制と対キロ区間制

対キロ制は、本来1キロごとに賃率を乗じて運賃が計算される。国鉄も1966年3月5日の制度改定でキロ地帯制を採用するまでは、1キロごとに運賃が定められていた。1958年10月1日施行の旅客及び荷物運送規則の運賃計算規定を紹介する。

(鉄道の大人普通旅客運賃の賃率)
第77条 鉄道の大人普通旅客運賃の賃率は、次の通りとする。
3等 2等 1等
150キロメトール以下のキロ程  1キロメートルにつき  2円40銭  4円80銭  9円60銭
150キロメトールをこえ500キロメートル以下のキロ程  同  1円65銭  3円30銭  6円60銭
500キロメートルをこえ1,000キロメートル以下のキロ程  同  85銭  1円70銭  3円40銭
1,000キロメートルをこえるキロ程  同  55銭  1円10銭  2円20銭
(鉄道の3等大人片道普通旅客運賃)
第78条 鉄道の3等大人片道普通旅客運賃は、旅客の乗車する発着区間のキロ程を前条の規定によるキロ程にしたがつて区分し、これを各その賃率に乗じた額を合計し、150キロメートルまでのものについては10円未満のは数を円位において四捨五入して10円単位とし、乗車区間が150キロメートルをこえるものについては10円未満のは数を10円に切り上げて計算した額とする。

1キロごとに賃率を乗じて運賃を計算したが、当時は対キロ賃率が低く、10円刻みで運賃を定めていたため、1-6キロが10円、7-10キロが20円と複数のキロ程が同一運賃となっていた。

1966年3月の旅規改定で、51キロ以上に一定の間隔でキロを刻み、同一の運賃を適用するキロ地帯制を採用した。51キロから100キロまでは5キロ刻み(運賃の増加は、10-20円)、101キロから400キロまでは10キロ刻み(同、30-40円)、401キロ以上は20キロ刻みだった[4]。「JRの運賃計算ルールは複雑すぎる」の分割購入の問題で書いているように、キロ地帯制を併用した対キロ制運賃というルール自体がJRの区間分割購入問題の原因である。

なお、現在も、弘南電鉄、ひたちなか海浜鉄道、鹿島臨海鉄道、小湊鉄道、箱根登山鉄道(鉄道)、上田電鉄、アルピコ交通、しなの鉄道、黒部峡谷鉄道、北陸鉄道、大井川鐵道、遠州鉄道、豊橋鉄道(鉄道)、紀州鉄道、島原鉄道、熊本電気鉄道は、初乗り区間を除き[5]キロ地帯制を併用せず、1キロ刻みで運賃を定め、階段の高さが低くなっている。

JRの現行運賃体系は、JR九州の100キロまでの対キロ区間制を除き、1966年以来のキロ地帯制併用対キロ制である。キロ地帯制を併用しても、対キロ制旅客運賃計算の基本が対キロ賃率であることはかわらない。旅規は、本州三社幹線の運賃について、次のように規定している。

  1. 発着区間の営業キロを300キロまで、600キロまで、601キロ以上に3区分し、それぞれの営業キロに対する賃率を乗じた額を合計し、発着区間の営業キロが100キロメートル以下のときは、10円未満の端数を10円単位に切り上げ、100キロメートルを超えるときは、100円単位に四捨五入する(第77条第1項第1号)。
  2. 算出した額に消費税10%を乗じ、10円単位に四捨五入する(第77条第1項第2号)。
  3. 発着区間の営業キロは、各キロ地帯(11キロから50キロまでは5キロ刻み、51キロから100キロまでは10キロ刻み、101キロから600キロまでは20キロ刻み、601キ以上は40キロ刻み)の中央値を適用する(第77条第2項)。
  4. 営業キロが10キロメートルまでの運賃は、賃率によらず特定する(第84条第1号)。
一方、対キロ区間制の東京メトロの旅客営業規程の運賃規定は次のように単純である。

(大人片道普通旅客運賃)
第51条 大人片道普通旅客運賃は旅客の乗車する発着区間のキロ程により、次によって区分した額とする。
1区  1キロメートルから6キロメートルまで  170円
2区  6キロメートルから11キロメートルまで  200円
3区  12キロメートルから19キロメートルまで  250円
4区  20キロメートルから27キロメートルまで  290円
5区  28キロメートルから40キロメートルまで  320円

図1は対キロ制のJR(東京地区電車特定区間)と対キロ区間制の東京メトロの対キロ運賃をプロットしたグラフである。

図1 対キロ制と対キロ区間制(1)

JRの対キロ制運賃も、営業キロが10キロまでの初乗り運賃を賃率によらず特定し、キロ地帯ごとの運賃を中央値に対キロ賃率を乗じて定額にしているので、対キロ区間制と同様に階段状に上昇している。しかし対キロ区間制が乗車距離に比例しないコスト(ターミナルコスト)をすべての旅客に負担させるため、固定額+距離比例額という構造になっているのと比べると、対キロ比例的である。

図1のグラフに近似直線を加えた図2によって、この傾向はより明確になる。

図2 対キロ制と対キロ区間制(2)

近似直線は、一次関数[y = a + bx]で表され、切片[a]は初乗り運賃のレベルを、傾き[b]は運賃上昇勾配を示す。対キロ制は、初乗り運賃が低く、運賃上昇勾配が高く、対キロ区間制はその逆であることがわかる。


鉄道旅客運賃の構成要素

図2の近似直線は、エクセルのグラフツールで挿入したものだが、キロ(要因)と運賃(結果)との関係を回帰分析して得られた近似関数である。キロと運賃の関係を一次の近似関数で表すこと(線形回帰)によって、運賃を初乗り運賃レベルと運賃上昇勾配の二つの要素に分解することができた。線形回帰は、近似関数の値と実際の値との差の二乗和が最小となる係数を決定する方法(最小二乗法)で行うが、難しい計算式を知らなくても、エクセルの分析ツールを用いて簡単に算出できる。

乗車キロと運賃が対応する対キロ制と対キロ区間制運賃の事業者(運賃体系の異なる路線は路線ごと)について、それぞれ1キロから運賃表の最長キロ(最長キロが100キロ超の事業者は、100キロまで)までのキロと運賃の関係を線形回帰し、[a]、[b]を求めた[6]。なお、対キロ運賃に対する加算運賃や特定割引運賃[7]は無視して算出した。また名鉄が名古屋本線以外のローカル線に擬制キロ[8]を設定し、運賃を割増ししているが、これも名古屋本線の運賃により計算した。これをグラフにプロットしたのが図3である。

図3 鉄道旅客運賃の構成要素

プロットの色は、事業者の種別(:JR、:大手私鉄、水色:準大手・中小私鉄、黄緑:国鉄転換第三セクター、:路面電車、:地下鉄、ピンク:モノレール・新交通システム)を、形状は路線の開業時期(▲1960年以降、◆1960年以前、■前後にまたがる)を示す。

対キロ制のJR各社が中央部の下段に、対キロ区間制の大手私鉄が左側の中段に並んでいる。JR九州は、100キロまで対キロ区間制を採用しているが、初乗り運賃及び100キロ超の対キロ運賃との整合性を取るため、対キロ賃率で計算した運賃を若干調整しているだけで、JR四国とほとんど差がない。その中でJR東日本の山手線内は対キロ区間制の大手私鉄に囲まれた位置にいる。実質20キロまでの山手線内などの運賃のうち、10キロまでの初乗り運賃(電車特定区間と同額)が回帰分析範囲の50%を占めているため、初乗り運賃レベルが高い対キロ区間制的な運賃構造になっている。JR西日本の大阪環状線内の運賃も同様の構造で、グラフで山手線内の右上にある。


コスト構造と価格政策

図3のグラフの左上に新設路線が、右下に既設路線がプロットされている。地下鉄とモノレール・新交通システムの新路線は、左中段(運賃勾配小、初乗り運賃中高)に並んでいる。一方右下(運賃勾配大、初乗り運賃低)に、開業時期が古く、初期投資の償却が終わった中小私鉄が並んでいる。新規に建設された路線(事業者)は初乗り運賃レベルが高く、上昇勾配が小さい。これに対し高度成長期以前に開業した路線は、その逆の傾向を示している。

新規開業路線は、路線建設の初期投資を旅客から満遍なく回収するため、初乗り運賃の下駄を高く設定した対キロ区間制を採用し、償却が完了した路線では、運賃でカバーする通常経費が距離比例的なコスト構造になっているものと推定できる。既存事業者が新設路線に加算運賃を課しているのに対し、新規事業者は、運賃表自体に加算運賃を含めているといえる。地下鉄とモノレール・新交通システムを比較すると、運賃勾配上昇はモノレール・新交通システムの方が大きい。初乗り運賃レベルは地下鉄のほうが高いが、その差は運賃上昇勾配の差ほどではない。これは、絶対額が大きい地下鉄の初期投資の運賃負担が大量輸送によって軽減されているためだろう。

1964年開業の東京モノレールと1995年開業のゆりかもめを比べると、早期に開業した東京モノレールの方が初乗り運賃が低く、運賃上昇勾配が大きいことも、両者のコスト構造の違いを示している。また、土佐くろしお鉄道の2路線、中村・宿毛線とごめん・なはり線を比較しても、開業時期の遅いごめん・なはり線の初乗り運賃レベルがかなり高い。中村線は国鉄時代の1963年に土佐佐賀まで、70年に中村まで開業した。宿毛線の開業は1997年である。2002年のごめん・なはり線とそれほど大きな差がない。しかし、中村・宿毛線にはJR四国の特急が乗り入れ、土佐くろしお鉄道線内でも特急料金を徴収しているので、その分初乗り運賃レベルを低く設定しているという見方もできる。

この傾向に反しているのが2007年開業の仙台空港鉄道である。対キロ制を採用しており、初乗り運賃レベルが低く、上昇勾配が大きい。これは、空港アクセス鉄道という性格から、空港までの全区間を乗車する旅客が多いことから可能な運賃体系といえる。一方、2010年7月に開業した京成成田空港線は、初乗り運賃レベルが極端に高い。これについては、次項で検討する。

大手私鉄では、京急と京阪の差が興味深い。京急が運賃上昇勾配が大きく、京阪は初乗り運賃レベルが高い遠距離逓減制である(新設の鴨東・中之島線の加算運賃は考慮していない)。ともにJRとの競合路線であり、対JRの価格政策が運賃に対照的に現れている。これを表1に示す。

表1-1 競合区間の運賃設定(京急vsJR東)
区間 京急 JR東
品川から キロ 2022 2023 キロ 2022 2023
京急久里浜/久里浜 56.8 56 800 710 63.6 77 1,100→940 1,110→950
横須賀中央/横須賀 49.9 47 650 620 55.6 67 940→820 950→830
逗子・葉山/逗子 46.8 44 650 620 48.1 57 820→730 830→740
横浜 22.2 17 320→310 350→320 22.0 17 400→300 410→310
京急川崎/川崎 11.8 10 250→240 280→240 11.4 10 220 230
京急蒲田/蒲田 8.0 6 200 230 7.6 10 170 180
JRの2023年運賃はバリアフリー料金を加算。赤字は特定区間割引運賃

京急とJRとは、京浜間と対三浦半島間の二つの競合関係がある。後者、とくに対横須賀・久里浜では京急の方が距離が短く時間的にも有利であるため、対キロ制に近い距離比例的な運賃体系をとり長距離運賃を高く、競合が激しい京浜間の短距離区間の運賃を特定運賃を含め安く設定していた。

京急は2023年10月1日の運賃改定でこの方針を転換した。普通運賃の平均改定率は10.7%だが、短距離区間の改定率を高くし、40キロ超の区間では逆に値下げした。現行運賃と改定運賃をプロットすると、カーブが寝た長距離逓減運賃になった。

図4 京急の新旧運賃カーブ

方針転換の背景には三浦半島の人口減がある。JR対抗策から輸送人員増加策に転じた。対JRの面では京浜間の特定運賃を継続した。また長距離区間の値下げは、横浜でJRに乗り換えていた旅客を品川に誘導するねらいもあると思われる。

表1-2 競合区間の運賃設定(京阪vs阪急vsJR西)
区間 京阪 阪急 JR西
大阪(大阪梅田・淀屋橋)から キロ キロ キロ
京都(京都河原町・三条) 49.3 43 430 47.7 43 410 42.8 29 740→580
枚方市 21.8 24 350
寝屋川市 15.0 18 320
高槻(高槻市) 23.0 21 290 21.2 18 410→290
茨木(茨木市) 17.2 18 280 14.6 14 230
各社の運賃はバリアフリー料金を加算。赤字は特定区間割引運賃

一方、京阪とJRとは、路線が離れており、競合は京阪間だけであるため、極端な遠距離逓減運賃を採用し、不利な線形による所要時間の長さを安い運賃で対抗している。もともと運賃が安い阪急は、京阪間だけでなく途中の高槻や茨木との間でもJRと競合しており、京阪のような極端な遠距離逓減運賃をとっていない。その結果、高槻、茨木とほぼ等距離にある京阪の枚方、寝屋川に比べて安い運賃となっているが、JRの特定運賃によって運賃面でも不利な戦いを強いられている。


対キロ区間制の2タイプ

図3では、北総鉄道と東葉高速鉄道のプロットが離れており、北総(259.0, 20.58)が初乗り運賃レベルが高く、東葉(167.1, 30.78)が運賃勾配が大きい傾向を示している。ところが、東葉の路線長18キロまでは北総と東葉の運賃は同様のパターンを示している。これを図5のグラフに示す。

図5 東葉高速・北総鉄道・京成空港線の運賃カーブ

北総は、5次にわたって路線を延伸した(1979年3月新鎌ヶ谷・小室間7.1キロ、88年4月小室・千葉ニュータウン中央間4.0キロ、91年3月京成高砂・新鎌ヶ谷間12.7キロ、95年4月千葉ニュータウン中央・印西牧の原間4.7キロ、印西牧の原・印旛日本医大間3.8キロ)。グラフに表示したのは、東葉高速鉄道と北総鉄道の1次(7.1キロ)、3次(23.8キロ)、5次(32.3キロ)開業時、北総鉄道を延伸する京成空港線の運賃である。北総は、延伸のつどキロ程の運賃上昇カーブを寝かせていったことがわかる。各延伸時点で全開業区間の運賃を線形回帰した近似直線で示すと、そのつど近似直線が実際の運賃から乖離し、切片(初乗り運賃レベル)が実際の初乗り運賃より高くなっていったことがわかる。京成空港線の運賃は、北総鉄道の運賃と京成本線の運賃との整合性をとるために、さらに極端な遠距離逓減制となっている。

対キロ区間制は対キロ制と比較すると初乗り運賃レベルが高いが、その中に、初乗り運賃の下駄を履いてほぼ直線的に運賃が上昇する大多数のタイプと、下駄をはいた上に上昇勾配が屈曲し、遠距離逓減運賃となっているタイプとがある。後者は線形回帰すると、初乗り運賃レベル[a]が実際の初乗り運賃よりもよりも高く、運賃上昇勾配[b]が低く表示されることがわかる。したがって、遠距離逓減制を採用している事業者の運賃を比較するときは、勾配が同一のキロ帯で比較しないとミスリードされる。ここに線形回帰により運賃構造を二つの要素に分けて分析する上での限界がある。

図3のグラフを見ると、神戸電鉄、秩父鉄道、近江鉄道など、開業時期が古いのにもかかわらず、運賃勾配小、初乗り運賃中高という特異な傾向を示す事業者がある。これら各社の対キロ運賃を図5のグラフにプロットした。

図6 対キロ区間制の遠距離逓減運賃

いずれも北総鉄道のように、徐々に階段の高さが低く、奥行きが長くなる遠距離逓減運賃を採用しており、線形回帰による近似直線は実際の運賃から大きく乖離している。一方、グラフに示した近似曲線は原点を通る指数関数[y = mxn]である。ここで[n]は遠距離逓減度を示す。n = 1であれば対キロ比例であり、nが0に近くなるほど遠距離逓減度が増し、均一運賃はn = 0となる。このような運賃上昇勾配が徐々に寝てゆく遠距離逓減制運賃を採用している事業者(路線)では、近似曲線のほうが近似直線よりもよりも実際の運賃カーブに近い(測定値に対する誤差が小さい)。


遠距離逓減度の指標

全事業者(路線)について、[y = mxn]の測定値に対する誤差の二乗和が最小になる[m]及び[n]を、エクセルソルバーで求めた。[n]の値が小さい遠距離逓減度の大きい事業者と、[n]が大きく(遠距離逓減度小)キロ比例的運賃の事業者のそれぞれ上位15位までを表2に掲げた。

表2 遠距離逓減度の指標(1)
遠距離逓減度大 遠距離逓減度小
事業者y=a+bxy=mxn誤差
係数
[a][b][m][n]
神戸高速122.05.14125.00.1021.329
横浜高速175.09.00182.50.1041.516
函館市電207.36.12203.10.1110.667
横浜シーサイド238.08.82229.50.1460.596
阿佐海岸188.110.17189.10.1602.080
京都市217.47.58185.00.2191.217
広電(宮島)130.36.46119.20.2201.836
神戸新交通191.114.67190.90.2211.706
四日市あすなろう172.018.00182.50.2221.258
北大阪急行91.39.1495.70.2230.856
沖縄都市218.99.93195.10.2251.675
名古屋臨海186.59.90170.00.2343.076
江ノ電177.314.12174.10.2432.045
福岡市207.59.05176.60.2461.080
札幌市200.99.05168.80.2572.041
事業者y=a+bxy=mxn誤差
係数
[a][b][m][n]
黒部峡谷0.794.2994.31.0001.001
大井川20.945.1947.80.9881.325
JR本(地)27.919.0520.50.9871.077
大井川(井川)27.750.1455.20.9781.364
しなの47.821.4624.80.9741.596
大阪電特33.616.3919.10.9711.110
えちごトキめき56.122.8526.90.9701.178
東京電特36.616.3919.50.9671.123
青い森鉄道62.423.3928.90.9601.171
JR本(幹)46.417.0921.30.9581.168
鹿島臨海50.825.0531.00.9571.589
あいの風とやま59.518.9625.00.9461.187
JR北(地)73.923.3031.40.9411.166
いわて銀河79.325.7435.70.9391.290
JR九67.518.7526.50.9311.180

表に見るように、遠距離逓減度小([n]大)の事業者はJR等の対キロ運賃制の事業者である。一方[n]が小さい事業者は、初乗り運賃レベルが高く、運賃上昇勾配が小さい短距離路線が上位を占める。表の誤差係数は、線形関数と指数関数の実測値との誤差を比較したものである(線形回帰関数の誤差の二乗和を1としたときの[y=mxn]関数の誤差の比率)。誤差係数が1以下であれば、指数関数のほうが近似となるが、函館市電、横浜シーサイドライン及び北大阪急行以外は1以上で、線形回帰のほうが実測値に近似している。

これまで遠距離逓減運賃として取り上げた各社は、神戸電鉄0.110(1位)、秩父鉄道0.176(2位)、京阪0.177(3位)、京成空港線0.189(6位)、北総鉄道0.397(12位)、近江鉄道0.289(15位)と誤差係数が小さい事業者である。しかし、各社の[n]は、京阪0.286(23位)、神戸電鉄0.383(47位)、京成空港線0.421(58位)、秩父鉄道0.484(67位)、北総鉄道0.487(68位)、近江鉄道0.546(82位)とそれほど小さくないのだ。運賃カーブが徐々に寝てゆく形の遠距離逓減運賃の指標として[n]を用いるのは、適切ではない。

次に原点を通過しない指数関数[y = p + q xr]で回帰分析してみた。これは、線形回帰関数[y = a + bx]を一般化した(線形関数はr=1の特殊形)ものである。どのような運賃パターンでも線形回帰及び原点通過の指数関数と比べ、実測値との誤差が小さくなり、運賃カーブにより近似する。表3にこの指数関数の[r]を指標とした遠距離逓減度大及び小の順にそれぞれ15位まで掲げた。

表3 遠距離逓減度の指標(2)
遠距離逓減度大 遠距離逓減度小
事業者(路線)[a][b][m][n][p][q][r]
北九州高速131.423.50134.20.410-8561.48676.30.011
名古屋市220.65.74154.60.260-3809.03917.20.019
若桜鉄道170.914.20135.40.387-323.1434.80.180
京阪219.74.54140.10.286-96.0223.20.218
福井鉄道204.911.42163.70.312-84.5241.20.243
ゆりかもめ201.315.50175.40.318-66.0237.00.260
京成(空港)363.214.39198.20.421-394.6506.30.262
神戸電鉄308.99.33169.10.383-189.2316.20.279
弘南鉄道228.714.85194.70.302-3.0197.50.300
横浜シーサイド238.08.82229.50.146147.885.10.312
函館市電207.36.12203.10.111156.149.60.338
阪神164.35.48119.20.28844.481.50.358
秩父鉄道309.611.75137.30.484-213.6273.20.362
甘木鉄道140.518.31124.50.421-17.2139.60.394
北総鉄道259.020.58161.80.487-119.1248.90.397
事業者(路線)[a][b][m][n][p][q][r]
横浜高速175.09.00182.50.104186.01.22.152
仙台空港101.836.55114.00.584166.13.02.142
静岡鉄道88.920.6485.10.531130.82.31.887
JR(山手)116.77.6097.00.319141.70.61.809
流鉄105.315.14114.80.280122.63.51.746
IRいしかわ142.111.48119.00.351173.21.61.665
名古屋臨海186.59.90170.00.234210.41.51.663
阿佐海岸188.110.17189.10.160202.32.41.618
ひたちなか55.333.0054.30.855117.58.11.495
東京モノレール133.623.38145.20.360156.38.71.436
熊本電鉄82.029.3683.20.649120.59.81.427
京急69.612.2421.00.891151.82.11.411
水島臨海146.718.73140.80.362170.56.51.409
くま川鉄道113.322.9569.90.702171.16.31.385
道南いさりび88.324.1842.80.868175.26.11.368

遠距離逓減度大([r]小)の15社の中にこれまで取り上げた運賃カーブが徐々に寝てゆく遠距離逓減運賃の各社が近江鉄道を除きすべて含まれている。一方[r]が大きい、遠距離逓減度小の各社は、初乗り運賃キロ帯以降距離比例的な運賃体系となっている事業者が多く、かならずしも遠距離逓減度小というわけではない。表2の遠距離逓減度大2位の横浜高速、5位の阿佐海岸が、表3の遠距離低限度小の1位と8位になっているように、回帰分析範囲の小さい、距離の短い事業者については逆転している。

各指標間の相関係数は表4のとおりであるが、[n]と[r]の相関係数は0.2325で、ほとんど相関がない。また切片[a]と[p]の相関係数はマイナスである。一方、[a]と[m]とは高い相関があり、[m]と[n]、[p]と[q]は逆相関度が高い。

表4 各指標間の相関係数
[b][m][n][p][q][r]
[b][m][n][p][q][r]
[a]-0.47600.6882-0.6111 -0.06400.0788-0.5541
[b]-0.25410.55240.0110-0.02190.2162
[m]-0.8843 -0.0835 0.1135 -0.3306
[n]0.0758 -0.1040 0.2325
[p]-0.9986 0.3281
[q]-0.3206

距離比例的な運賃の指標として[n]大が、遠距離逓減的な運賃の指標として[r]小が有効であることがわかったが、その逆の[n]小と[r]大には有意な傾向を見出せなかった。これらの各指標を含む事業者・路線ごとのデータは、別表に掲載している。


運賃の高低を評価する"ものさし"

どの鉄道の運賃が安いか、高いかという話題は、多くのウェブページで取り上げられているが、一本の"ものさし"で運賃の高低を評価したものはないようだ。本稿で用いた回帰分析も、初乗り運賃レベルと運賃上昇勾配という二つの要素に分解したものであるから、一本の"ものさし"にはならない。

そこで、各事業者(路線)の運賃を比較しうる範囲で直接比較することにした。この方法を(1)アルピコ交通と上田電鉄と(2)紀州鉄道とJRの比較を例に説明する。

表5 直接運賃比較の方法
(1)アルピコ交通と上田電鉄
123456789101112累計運賃キロ運賃得点
アルピコ交通1801801802002503103604104605005505904,17053.46-1.28
上田電鉄1801801802302803303804204605005405904,27054.741.28

(2)紀州鉄道とJR
123累計運賃キロ運賃キロ運賃差
紀州鉄道120150180450750
JR本(幹)150150150450750
JR北(幹)20020020060010025
JR四1701701705108510
JR九1701701705108510
東京電特14014014042070-5
大阪電特13013013039065-10
山手線14014014042070-5
大阪環状線13013013039065-10
JR本(地)150150150450750
JR北(地)20020020060010025

アルピコ交通の運賃表の最長キロは15キロ、上田電鉄は12キロである。対応する12キロまでの累計運賃を比較すると、アルピコ交通が4,170円、上田電鉄が4,270円でアルピコのほうが100円安い。12キロまでの累計キロ、78(=12x13/2)キロで除して、キロ当たりに換算するとアルピコ交通が1.28円安くなり、アルピコに-1.28、上田に+1.28の得点を与える。運賃表キロが3キロの紀州鉄道と100キロのJR各社との対戦は、対応する3キロまでの運賃の比較で行う。表にはキロ運賃差のみを示したが、紀州鉄道と大阪電車特定区間の対戦の得点は、紀州鉄道が10、大阪電特が-10となる。紀州鉄道とJR本(幹)は、キロ運賃差が0で引き分け。

この方法で、均一運賃制を含む174事業者(路線)[9]の総当りリーグ戦を行い、各事業者(路線)ごとにキロ当たりの運賃差額の得点の合計を運賃の高低の"ものさし"とすることにした。アルピコ交通と上田電鉄の場合は、15キロ対12キロと路線距離の差が少なく、運賃パターンも近い。しかし、JRと紀州鉄道の対戦はわずか3キロまで比較である。後述するように、直接対戦による"得点"の有効性に限界があり、総当たりリーグ戦の"勝率"と併用することにした。


運賃が安い事業者・高い事業者

表6と表7に、上述した"得点"と"勝率"を"ものさし"として運賃を比較した事業者(路線)を安い順に掲げる。なお、2023年から導入された鉄道駅バリアフリー料金は、運賃に含めて計算している。順位の黄色の網掛けは、2023年10月運賃改定を行った事業者と新登場の宇都宮ライトレール。

表6 運賃ランキング(1)得点順   表7 運賃ランキング(2)勝率順
順位事業者(路線)キロ得点2022順位順位差
1 北大阪急行 6 -4627.3 1 0
2 岡山電軌 5 -3885.0 2 0
3 神戸高速 6 -3770.9 3 0
4 長崎電軌 8 -3703.8 4 0
5 紀州鉄道 3 -3330.8 5 0
6 京王 52 -2970.9 6 0
7 流鉄 6 -2872.3 7 0
8 広島電鉄(宮島) 17 -2828.6 8 0
9 東京都電 13 -2806.6 10 1
10 新京成 27 -2738.8 9 -1
11 東急(世田谷) 5 -2723.3 11 0
12 JR西日本(大環) 20 -2699.2 12 0
13 JR東日本(山手) 20 -2645.7 14 1
14 鹿児島市電 10 -2634.8 13 -1
15 熊本市電 10 -2538.1 15 0
16 小田急 83 -2420.4 16 0
17 東急 44 -2379.8 17 0
18 京急 67 -2350.3 18 0
19 西武 81 -2284.8 19 0
20 阪急 76 -2275.7 20 0
21 東京メトロ 40 -2263.6 22 1
22 相鉄 26 -2257.6 21 -1
23 京成 70 -2208.3 24 1
24 阪神 34 -2206.8 23 -1
25 JR西日本(大阪電) 100 -2106.4 25 0
26 東武 100 -2049.5 26 0
27 JR東日本(東京電) 100 -2047.9 27 0
28 JR本州(幹) 100 -1838.6 28 0
29 東京都 37 -1718.6 29 0
30 JR本州(地) 100 -1702.7 30 0
31 京阪 54 -1687.7 31 0
32 IRいしかわ 18 -1609.7 32 0
33 豊橋鉄道(軌道) 5 -1531.7 33 0
34 富山地鉄(軌道) 12 -1528.9 35 1
35 札幌市交通事業 9 -1435.3 36 1
36 京阪(京津) 15 -1393.4 38 2
37 遠州鉄道 18 -1313.2 41 4
38 南海 100 -1308.8 39 1
39 泉北高速 15 -1257.5 37 -2
40 JR九州 100 -1238.4 42 2
41 西鉄 75 -1224.6 43 2
42 大阪メトロ 29 -1150.9 44 2
43 名鉄 100 -1146.8 45 2
44 名古屋市 25 -1101.0 46 2
45 山陽電鉄 60 -1092.6 40 -5
46 静岡鉄道 11 -1088.3 47 1
47 WILLER 90 -1079.9 50 3
48 横浜市 45 -1079.1 48 0
49 豊橋鉄道 18 -1076.6 49 0
50 あいの風とやま 100 -1013.7 51 1
51 能勢電鉄 13 -948.6 52 1
52 伊勢鉄道 23 -923.6 53 1
53 宇都宮ライトレール 15 -921.4
54 広島電鉄(市内) 10 -902.2 54 0
55 神戸市 31 -896.4 55 0
56 しなの鉄道 100 -776.8 57 1
57 伊豆箱根 20 -766.9 56 -1
58 名古屋臨海 16 -719.5 59 1
59 札幌市 21 -705.9 60 1
60 山万 6 -696.1 58 -2
61 京都市 22 -625.0 61 0
62 近鉄 100 -592.1 62 0
63 愛知環状 46 -552.6 63 0
64 北越急行 60 -537.9 65 1
65 福岡市 20 -533.9 64 -1
66 若桜鉄道 20 -528.8 66 0
67 JR四国 100 -528.6 68 1
68 鹿島臨海 53 -527.5 67 -1
69 甘木鉄道 14 -499.6 69 0
70 つくばエクスプレス 59 -487.9 70 0
71 三岐鉄道 27 -479.6 71 0
72 伊予鉄道(市内) 5 -470.3 33 -39
73 くろしお(中・宿) 67 -379.7 72 -1
74 えちごトキめき 97 -340.6 73 -1
75 JR北海道(幹) 100 -300.0 74 -1
76 養老鉄道 58 -291.3 75 -1
77 福井鉄道 21 -286.7 76 -1
78 秋田内陸 95 -281.6 78 0
79 函館市電 10 -269.1 77 -2
80 青い森鉄道 100 -201.6 80 0
81 秩父鉄道 72 -184.5 81 0
82 ひたちなか 15 -170.2 82 0
83 くま川鉄道 25 -162.7 83 0
84 JR北海道(地) 100 -137.2 84 0
85 道南いさりび 38 -120.3 86 1
86 伊賀鉄道 17 -108.7 85 -1
87 仙台市 16 -104.7 87 0
88 南阿蘇鉄道 18 -83.8 88 0
89 肥薩おれんじ 100 -50.3 89 0
90 一畑電車 38 -30.5 91 1
91 埼玉新都市 13 -27.3 90 -1
92 智頭急行 57 -23.2 92 0
93 明知鉄道 26 -19.6 93 0
94 阿武隈急行 55 14.4 95 1
95 福島交通 10 35.6 94 -1
96 沖縄都市 17 35.9 96 0
97 北条鉄道 14 36.9 97 0
98 錦川鉄道 33 60.1 100 2
99 東京モノレール 18 63.2 99 0
100 岳南電車 10 88.3 98 -2
101 江ノ島電鉄 10 92.6 101 0
102 和歌山電鉄 15 94.4 102 0
103 広島高速 19 102.2 104 1
104 真岡鉄道 42 118.2 105 1
105 北九州高速 9 120.7 103 -2
106 わたらせ 45 130.6 106 0
107 神戸電鉄 58 177.7 107 0
108 由利高原 23 208.9 108 0
109 のと鉄道 34 245.6 110 1
110 平成筑豊 43 291.1 111 1
111 いわて銀河 82 303.0 113 2
112 横浜高速 5 333.0 112 0
113 水島臨海 11 342.3 79 -34
114 京成(千原) 11 342.9 114 0
115 京福電鉄 9 377.3 116 1
116 樽見鉄道 35 391.3 115 -1
117 高松琴平 46 423.4 117 0
118 えちぜん 52 464.8 118 0
119 いすみ鉄道 27 503.8 119 0
120 大阪モノレール 22 534.9 121 1
121 日暮里舎人 10 552.2 120 -1
122 三陸鉄道 100 556.0 122 0
123 天竜浜名湖 68 604.1 123 0
124 松浦鉄道 94 640.3 124 0
125 ゆりかもめ 15 648.2 125 0
126 多摩都市 16 726.3 126 0
127 山形鉄道 31 727.9 127 0
128 神戸新交通 9 801.5 128 0
129 湘南モノレール 7 835.4 129 0
130 東京臨海 13 848.2 130 0
131 北総鉄道 33 851.3 131 0
132 島原鉄道 44 861.3 132 0
133 近江鉄道 48 871.1 133 0
134 小湊鉄道 40 895.0 135 1
135 埼玉高速 15 896.0 134 -1
136 関東鉄道 52 901.4 136 0
137 井原鉄道 42 926.5 137 0
138 阿佐海岸 10 1002.2 139 1
139 四日市 6 1019.9 141 2
140 信楽高原 15 1022.2 142 2
141 横浜シーサイド 11 1037.9 143 2
142 芝山鉄道 3 1044.2 140 -2
143 長野電鉄 34 1055.1 144 1
144 万葉線 13 1081.3 145 1
145 熊本電鉄 11 1093.0 109 -36
146 伊予鉄道 25 1093.9 138 -8
147 仙台空港 8 1116.0 146 -1
148 上毛電鉄 26 1121.3 147 -1
149 弘南鉄道 17 1193.7 148 -1
150 愛知高速 9 1217.7 149 -1
151 会津鉄道 58 1285.0 150 -1
152 水間鉄道 6 1337.5 151 -1
153 くろしお(阿佐) 43 1361.9 152 -1
154 千葉都市 14 1475.6 153 -1
155 上信電鉄 34 1500.8 154 -1
156 長良川鉄道 73 1527.9 155 -1
157 伊豆急行 46 1575.3 156 -1
158 津軽鉄道 21 1680.7 157 -1
159 京成(空港) 52 1732.3 159 0
160 大井川(本線) 40 1927.2 162 2
161 アルピコ交通 15 1929.6 161 0
162 上田電鉄 12 1931.4 160 -2
163 銚子電鉄 7 2031.8 163 0
164 箱根登山 15 2056.2 164 0
165 東海交通 12 2106.3 165 0
166 野岩鉄道 31 2236.8 166 0
167 東葉高速 17 2323.6 167 0
168 富山地鉄 68 2390.5 168 0
169 富士山麓 27 2478.2 169 0
170 北陸鉄道 14 2525.5 158 -12
171 大井川(井川) 26 2674.7 170 -1
172 舞浜リゾート 5 3175.0 171 -1
173 黒部峡谷 21 9700.8 172 -1
174 門司港レトロ 3 9794.2 173 -1
175 嵯峨野観光 8 26507.0 174 -1
 
順位事業者(路線)キロ勝率前順位順位差
1 北大阪急行 174 0 0 1 1.000 1 0
2 長崎電軌 170 1 3 1 0.994 2 0
3 神戸高速 171 2 1 1 0.988 3 0
4 京王 170 3 1 1 0.983 3 -1
4 岡山電軌 170 3 1 1 0.983 5 1
6 新京成 168 5 1 1 0.971 6 0
7 広島電鉄(宮島) 167 7 0 1 0.960 7 0
8 JR西日本(大環) 166 8 0 1 0.954 8 0
9 東京都電 164 8 2 1 0.953 9 0
10 JR東日本(山手) 163 10 1 1 0.942 10 0
11 流鉄 161 13 0 1 0.925 11 0
12 阪急 159 15 0 1 0.914 14 2
13 東京メトロ 158 15 1 1 0.913 12 -1
14 鹿児島市電 157 15 2 1 0.913 12 -2
15 熊本市電 155 16 3 1 0.906 15 0
16 東急 157 17 0 1 0.902 17 1
17 紀州鉄道 146 16 12 1 0.901 16 -1
18 京急 155 17 2 1 0.901 18 0
19 阪神 156 18 0 1 0.897 19 0
19 相鉄 156 18 0 1 0.897 19 0
21 小田急 155 19 0 1 0.891 21 0
22 東急(世田谷) 153 19 2 1 0.890 22 0
23 西武 153 21 0 1 0.879 23 0
23 京成 153 21 0 1 0.879 23 0
25 JR西日本(大阪電) 149 25 0 1 0.856 25 0
25 東武 149 25 0 1 0.856 25 0
27 京阪 147 27 0 1 0.845 27 0
27 東京都 147 27 0 1 0.845 27 0
29 JR東日本(東京電) 145 28 1 1 0.838 29 0
30 JR本州(幹) 141 32 1 1 0.815 30 0
31 札幌市交通事業 137 33 4 1 0.806 32 1
32 IRいしかわ 140 34 0 1 0.805 33 1
33 富山地鉄(軌道) 139 34 1 1 0.803 31 -2
34 JR本州(地) 138 35 1 1 0.798 34 0
35 泉北高速 136 36 2 1 0.791 36 1
36 京阪(京津) 137 37 0 1 0.787 35 -1
37 西鉄 135 39 0 1 0.776 38 1
38 南海 134 39 1 1 0.775 36 -2
39 豊橋鉄道(軌道) 129 40 5 1 0.763 39 0
40 名鉄 131 43 0 1 0.753 44 4
40 大阪メトロ 131 43 0 1 0.753 41 1
42 横浜市 130 43 1 1 0.751 42 0
43 名古屋市 130 44 0 1 0.747 44 1
44 遠州鉄道 127 46 1 1 0.734 46 2
45 JR九州 127 47 0 1 0.730 48 3
46 広島電鉄(市内) 125 48 1 1 0.723 47 1
47 あいの風とやま 124 50 0 1 0.718 53 6
47 静岡鉄道 125 49 0 1 0.718 48 1
49 WILLER 123 49 2 1 0.715 50 1
50 能勢電鉄 123 50 1 1 0.711 52 2
51 神戸市 123 51 0 1 0.707 51 0
52 北越急行 118 55 1 1 0.694 42 -10
53 豊橋鉄道 120 54 0 1 0.690 54 1
54 伊勢鉄道 118 54 2 1 0.686 55 1
55 宇都宮ライトレール 118 55 1 1 0.682
56 名古屋臨海 117 56 1 1 0.676 57 1
57 札幌市 117 57 0 1 0.672 56 -1
58 しなの鉄道 115 59 0 1 0.661 58 0
59 京都市 114 60 0 1 0.655 58 -1
60 山万 107 59 8 1 0.645 60 0
61 近鉄 111 63 0 1 0.638 61 0
62 山陽電鉄 109 65 0 1 0.626 63 1
63 函館市電 105 64 5 1 0.621 62 -1
64 JR四国 106 66 2 1 0.616 68 4
64 福岡市 106 66 2 1 0.616 65 1
66 若桜鉄道 107 67 0 1 0.615 66 0
67 伊豆箱根 106 67 1 1 0.613 64 -3
68 愛知環状 104 66 4 1 0.612 67 -1
69 甘木鉄道 102 69 3 1 0.596 69 0
70 伊予鉄道(市内) 96 69 9 1 0.582 39 -31
71 鹿島臨海 100 72 2 1 0.581 71 0
71 三岐鉄道 100 72 2 1 0.581 70 -1
73 つくばエクスプレス 100 72 2 1 0.576 71 -2
74 えちごトキめき 100 74 0 1 0.575 73 -1
75 JR北海道(幹) 98 75 1 1 0.566 74 -1
76 養老鉄道 97 76 1 1 0.561 75 -1
77 福井鉄道 96 78 0 1 0.552 76 -1
78 青い森鉄道 93 80 1 1 0.538 77 -1
79 秋田内陸 92 82 0 1 0.523 79 0
80 くろしお(中・宿) 89 85 0 1 0.511 80 0
81 仙台市 88 85 1 1 0.509 82 1
82 伊賀鉄道 87 85 2 1 0.506 83 1
83 くま川鉄道 88 86 0 1 0.506 80 -3
84 JR北海道(地) 86 85 3 1 0.503 85 1
85 道南いさりび 86 86 2 1 0.500 83 -2
86 秩父鉄道 86 88 0 0 0.494 87 1
87 埼玉新都市 85 87 2 0 0.494 86 -1
88 南阿蘇鉄道 83 88 3 0 0.485 88 0
89 沖縄都市 83 91 0 0 0.477 91 2
90 肥薩おれんじ 82 91 1 0 0.474 89 -1
90 明知鉄道 82 91 1 0 0.474 89 -1
92 江ノ島電鉄 80 92 2 0 0.465 92 0
93 ひたちなか 79 92 3 0 0.462 93 0
94 智頭急行 80 94 0 0 0.460 94 0
95 阿武隈急行 77 94 3 0 0.444 95 0
96 北九州高速 76 96 2 0 0.442 95 -1
97 一畑電車 76 97 1 0 0.439 98 1
97 広島高速 76 97 1 0 0.439 97 0
99 東京モノレール 76 98 0 0 0.437 99 0
100 北条鉄道 73 96 5 0 0.432 102 2
101 福島交通 74 98 2 0 0.430 100 -1
102 神戸電鉄 74 99 1 0 0.428 104 2
102 和歌山電鉄 74 99 1 0 0.428 103 1
104 岳南電車 72 100 2 0 0.419 100 -4
105 京福電鉄 70 101 3 0 0.409 105 0
106 錦川鉄道 69 102 3 0 0.404 105 -1
107 わたらせ 70 104 0 0 0.402 107 0
108 真岡鉄道 69 104 1 0 0.399 109 1
109 横浜高速 67 104 3 0 0.392 108 -1
110 平成筑豊 68 106 0 0 0.391 110 0
110 由利高原 68 106 0 0 0.391 110 0
112 京成(千原) 66 108 0 0 0.379 112 0
113 高松琴平 65 108 1 0 0.376 114 1
114 のと鉄道 64 108 2 0 0.372 113 -1
115 水島臨海 63 109 2 0 0.366 77 -38
116 いわて銀河 63 110 1 0 0.364 116 0
117 樽見鉄道 58 116 0 0 0.333 117 0
118 日暮里舎人 55 116 3 0 0.322 118 0
119 大阪モノレール 55 119 0 0 0.316 119 0
120 えちぜん 53 121 0 0 0.305 120 0
120 いすみ鉄道 53 121 0 0 0.305 120 0
122 ゆりかもめ 51 123 0 0 0.293 122 0
123 多摩都市 49 125 0 0 0.282 123 0
124 芝山鉄道 42 114 18 0 0.269 124 0
125 天竜浜名湖 46 126 2 0 0.267 125 0
126 東京臨海 46 128 0 0 0.264 127 1
127 三陸鉄道 45 126 3 0 0.263 125 -2
128 島原鉄道 45 128 1 0 0.260 129 1
128 小湊鉄道 45 128 1 0 0.260 129 1
130 神戸新交通 45 129 0 0 0.259 127 -3
131 松浦鉄道 43 131 0 0 0.247 131 0
131 埼玉高速 43 131 0 0 0.247 131 0
133 関東鉄道 42 132 0 0 0.241 134 1
134 湘南モノレール 41 131 2 0 0.238 133 -1
135 山形鉄道 41 132 1 0 0.237 135 0
136 横浜シーサイド 41 133 0 0 0.236 136 0
137 四日市 38 132 4 0 0.224 137 0
138 阿佐海岸 38 133 3 0 0.222 138 0
139 近江鉄道 37 136 1 0 0.214 140 1
139 長野電鉄 37 136 1 0 0.214 144 5
141 北総鉄道 37 137 0 0 0.213 140 -1
141 信楽高原 37 137 0 0 0.213 140 -1
143 仙台空港 36 137 1 0 0.208 139 -4
144 万葉線 36 138 0 0 0.207 145 1
145 熊本電鉄 35 138 1 0 0.202 115 -30
146 伊予鉄道 35 139 0 0 0.201 140 -6
147 井原鉄道 34 140 0 0 0.195 147 0
147 弘南鉄道 34 140 0 0 0.195 146 -1
149 会津鉄道 33 139 2 0 0.192 148 -1
150 上毛電鉄 32 142 0 0 0.184 149 -1
151 伊豆急行 30 142 2 0 0.174 152 1
152 愛知高速 30 143 1 0 0.173 150 -2
153 水間鉄道 30 144 0 0 0.172 151 -2
154 上信電鉄 29 144 1 0 0.168 154 0
155 くろしお(阿佐) 27 146 1 0 0.156 153 -2
156 大井川(本線) 26 147 1 0 0.150 155 -1
157 津軽鉄道 25 149 0 0 0.144 156 -1
158 長良川鉄道 24 150 0 0 0.138 157 -1
158 千葉都市 24 150 0 0 0.138 158 0
160 アルピコ交通 21 152 1 0 0.121 160 0
161 京成(空港) 21 153 0 0 0.121 159 -2
162 箱根登山 18 156 0 0 0.103 162 0
163 大井川(井川) 15 159 0 0 0.086 164 1
164 上田電鉄 14 160 0 0 0.080 163 -1
165 銚子電鉄 13 161 0 0 0.075 164 -1
166 東海交通 12 161 1 0 0.069 166 0
167 野岩鉄道 11 162 1 0 0.064 167 0
168 東葉高速 11 163 0 0 0.063 168 0
169 富士山麓 10 164 0 0 0.057 169 0
170 富山地鉄 9 165 0 0 0.052 170 0
171 北陸鉄道 8 166 0 0 0.046 161 -10
172 舞浜リゾート 6 167 1 0 0.035 171 -1
173 黒部峡谷 2 172 0 0 0.011 172 -1
174 門司港レトロ 1 173 0 0 0.006 173 -1
175 嵯峨野観光 0 174 0 0 0.000 174 -1

どちらの指標によっても、運賃が安い事業者の1位は、北大阪急行である。北大阪急行は2017年4月1日運賃を10-20円値上げしたが、トップは変わらなかった。均一運賃(8キロ)の長崎電軌は、2019年4月1日120円から130円に値上げしたあとも両指標で2位を維持したが、2021年10月1日さらに10円値上げし得点順が4位に転落した。172位から174位には黒部峡谷鉄道、門司港レトロラインと嵯峨野観光鉄道が並び、本源的需要[10]の観光鉄道が下位にいる。

得点順位の上位には長崎電軌のほかに、岡山電軌(3位)、東急世田谷線(2023年の値上げで6位から11位に転落)と短距離の均一運賃の路面電車が並んでいて、長崎電軌と岡山電軌は大手私鉄の普通路線のなかでもっとも運賃が安い京王(6位)より上位にある。しかし直接対決では、京王は2023年10月の運賃改定後も岡山電軌に勝っている。逆に芝山鉄道(142位)は、直接対決で勝っている京都市営地下鉄(62位)、大阪モノレール(120位)などよりも下位にある。距離が短い路線の事業者は、狭い範囲で比較するため、プラスマイナスともに得点が過大になる傾向がある。

名鉄(前述のとおり名古屋本線の運賃で計算)は100キロ同士の直接対決ではJR各社(大阪電車特定区間を除く)に勝っているが、得点順位では43位と、JR本州幹線(28位)、JR本州地方交通線(30位)、JR九州(42位)の後塵を拝している。対キロ区間制の名鉄は、低中キロ帯で対キロ制のJR各社(JR九州は対キロ区間制だがほとんど比例的)よりも運賃が高い。このキロ帯の対戦が半数近くあり、ここでJR各社に比べて得点できていないのだ。遠距離逓減運賃の京成空港線(159位)が直接対決で勝っている関東鉄道(135位)や伊豆急行(157位)よりも下位にいるのも同様である。

このように得点順位は、短距離の事業者が二極化し、対キロ区間制事業者(とくに遠距離逓減運賃事業者)が不利になるという点で、必ずしも実態を反映していない。そこで直接対決の結果を反映する勝率を"ものさし"として使用することを考えた。

勝率順位では、得点順位の逆転現象がかなり解消された。京王は6位から上昇し、2位から後退した岡山電軌とならぶ4位タイとなった。 名鉄は43位から40位となり、あいかわらずJRの本州幹線(28→30位)、本州地方交通線(30→34位)よりも下位だが、JR九州(40→45位)より上位になった。芝山鉄道は142位から124位と大きく順位を上げた。完璧な"ものさし"はあり得ないが、勝率順位のほうが、得点順位よりも実態を反映しているようだ。

新登場の宇都宮ライトレールは、得点順53位、勝率順55位と上位にランクした。同じ15キロ帯の9事業者間の直接対決では、泉北高速鉄道と京阪(京津)に敗れたが、埼玉高速、ゆりかもめ、箱根登山、アルピコ交通、信楽高原、和歌山電鉄に勝った。


[1] それぞれの運賃計算方法を採用している鉄道事業者は次の通り。
運賃計算法 適用事業者
対キロ制 JR6社(JR北海道・JR九州の100キロまでは対キロ区間制)、ひたちなか海浜鉄道、鹿島臨海鉄道、しなの鉄道、大井川鐵道、島原鉄道
対キロ区間制 JR北海道・JR九州(100キロまで)、大手私鉄15社、東京地下鉄、札幌市(地下鉄)、仙台市、東京メトロ、東京都(地下鉄)、横浜市、名古屋市、京都市、大阪メトロ、神戸市、福岡市、弘南鉄道、津軽鉄道、青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、三陸鉄道、福島交通、阿武隈急行、会津鉄道、山形鉄道、仙台空港鉄道、北越急行、由利高原鉄道、秋田内陸縦貫鉄道、長野電鉄、アルピコ交通、上田電鉄、富山地方鉄道(鉄道)、のと鉄道、黒部峡谷鉄道、万葉線、北陸鉄道、野岩鉄道、関東鉄道、上信電鉄、わたらせ渓谷鐵道、上毛電気鉄道、秩父鉄道、埼玉新都市交通、埼玉高速鉄道、流鉄、新京成電鉄、銚子電気鉄道、小湊鉄道、北総鉄道、東葉高速鉄道、首都圏新都市鉄道、東京臨海高速鉄道、横浜高速鉄道、箱根登山鉄道、江ノ島電鉄、富士山麓電気鉄道、いすみ鉄道、真岡鐵道、伊豆箱根鉄道、岳南電車、伊豆急行、静岡鉄道、遠州鉄道、天竜浜名湖鉄道、豊橋鉄道(鉄道)、名古屋臨海高速鉄道、三岐鉄道、伊勢鉄道、樽見鉄道、明知鉄道、長良川鉄道、愛知環状鉄道、東海交通事業、福井鉄道(鉄道)、養老鉄道、伊賀鉄道、えちぜん鉄道、近江鉄道、信楽高原鐵道、北大阪急行電鉄、泉北高速鉄道、水間鉄道、和歌山電鐵、紀州鉄道、能勢電鉄、北条鉄道、神戸電鉄、山陽電気鉄道、WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)、水島臨海鉄道、若桜鉄道、一畑電車、広島電鉄(鉄道)、広島高速交通、錦川鉄道、智頭急行、井原鉄道、高松琴平電気鉄道、伊予鉄道(鉄道)、阿佐海岸鉄道、土佐くろしお鉄道、甘木鉄道、熊本電気鉄道、南阿蘇鉄道、松浦鉄道、くま川鉄道、肥薩おれんじ鉄道、平成筑豊鉄道、東京モノレール、多摩都市モノレール、湘南モノレール、千葉都市モノレール、大阪モノレール、北九州高速鉄道、沖縄都市モノレール、埼玉新都市交通、ゆりかもめ、横浜シーサイドライン、名古屋ガイドウェイバス、神戸新交通、広島高速交通、愛知高速交通、函館市
区間制 叡山電鉄、とさでん交通、筑豊電気鉄道
均一制 関西電力(トロリーバス)、富山地方鉄道(軌道)、富山ライトレール、立山黒部貫光(トロリーバス)、芝山鉄道、豊橋鉄道(軌道)、福井鉄道(軌道)、京福電気鉄道、北神急行電鉄、阪堺電気軌道、嵯峨野観光鉄道、広島電鉄(軌道)、岡山電気軌道、伊予鉄道(軌道)、とさでん交通(中心部)、長崎電気軌道、舞浜リゾートライン、スカイレールサービス、山万、札幌市(軌道)、東京都(軌道)、熊本市、鹿児島市
「数字で見る鉄道2014」(国土交通省鉄道局監修、運輸政策研究機構刊)の掲載順に記載し、事業者名の変更を反映した。その後開業した、えちごトキめき鉄道、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、四日市あすなろう鉄道は、掲載していない。また、廃止された富山ライトレールと北神急行は削除していない。なお2006年、この分類表をJRの運賃計算ルールは複雑すぎるに掲載した当時に参照した旧版にあった鋼索鉄道と神戸高速鉄道などは記載がなく、アルピコ交通、上田電鉄、箱根登山鉄道、熊本電気鉄道が対キロ制から対キロ区間制に変更になっている。JR東日本の運賃体系を踏襲した青い森鉄道とIGRいわて銀河鉄道が対キロ区間制に分類されているのをみると、約款で対キロ賃率を定めているか否かが対キロ制と対キロ区間制の差異のように思われる。
[2] 阪堺電気軌道は均一制となっているが、大阪市内又は堺市内の乗車が均一運賃の1区、両市にまたがって乗車するとき及び阪堺線と上町線を住吉又は我孫子道で乗り換えるときは2区という特殊な区間制である。なお鋼索鉄道のうち中間駅がある箱根登山鉄道(鋼索線)、近鉄(生駒鋼索線)も区間制であるが、「数字で見る鉄道2014」では鋼索鉄道は削除された。
[3] 主要私鉄の対キロ区間制への移行時期は次のとおり。
事業者移行日以前の制度備考
東京メトロ1961/11/01線区別均一制荻窪線新中野・南阿佐ヶ谷間延伸開業線時
都営地下鉄1963/02/28均一制人形町・東銀座間開業時
大阪メトロ1964/09/24均一制梅田・新大阪間開業時に1、3号線が移行。64/10/31全線に適用
新京成1965/09/01対キロ制
東急1966/01/20対キロ制
名古屋市営地下鉄1966/02/01均一制
神戸電鉄1972/06/25区間制
山陽電鉄1972/06/25区間制
広島電鉄1973/01/15区間制鉄道線。軌道線は均一運賃
京王1974/07/20対キロ制
名鉄1974/07/20区間制
近鉄1974/07/20区間制(対キロ制)対キロ制は「一部区間」
南海1974/07/20区間制(対キロ制)対キロ制区間は高野線河内長野・極楽橋間
京阪1974/07/20区間制大津線は95/09/01移行
阪急1974/07/20区間制
阪神1974/07/20区間制
西鉄1974/07/20区間制
相鉄1974/08/03対キロ制
小田急1975/12/13対キロ制多摩線は開業時(74/06/01)から対キロ区間制
東武1979/01/08対キロ制
京成1981/05/06対キロ制
大手私鉄の中で、西武と京急の移行時期が不明。京急の対キロ区間制移行は79年1月以降
[4] キロ刻みの変遷については、「JRの運賃計算は複雑すぎる」表7参照
[5] 鹿島臨海鉄道は3キロまでの180円区間と8キロまでの220円区間以降、しなの鉄道は11キロまでの190-260円区間以降が1キロ刻み。逆に銚子電鉄は5キロまで、松浦鉄道は25キロまでを1キロごとに刻み、これを超えた部分にキロ地帯制を採用している。
[6] 回帰分析した対キロ運賃表は、2014年4月1日の消費税率アップに伴う運賃改定のリリースに掲載された対キロ運賃表である。これが得られなかった事業者については、時刻表と運賃検索サイトを利用して各事業者の対キロ運賃表を作成した。各事業者とも、1キロ未満の端数は切り上げて運賃を算出しているが、水間鉄道の初乗り運賃は1.5キロまで、以下運賃区界は3.0キロ、4.5キロである。万葉線は、認可された上限運賃の区界は2キロまでの初乗り運賃以降、1.5キロ刻み(11キロ超13キロまで同額)であるが、実施運賃は8キロまで2キロ刻み、8キロ超13キロまで同額である。
[7] JRの区間特定運賃は「JRの運賃計算ルールは複雑すぎる」の表4に、加算運賃は表5-1表5-2に記載している。私鉄の加算運賃・特定割引運賃には次のものがある。
加算運賃 特定割引運賃
事業者 路線・区間 加算額
京成 本線(京成成田〜空港第2ビル・成田空港) 140円
本線・東成田線(京成成田・空港第2ビル・成田空港〜東成田) 70円
京王 相模原線(京王多摩川以遠・京王稲田堤〜橋本) 20円
東急 東急新横浜線(新綱島〜新横浜) 70円
京急 空港線(天空橋〜羽田空港第1・第2ターミナル) 50円
相鉄 いずみ野線(二俣川〜いずみ中央) -6キロ 20円
7-9キロ 40円
いずみ野線(いずみ中央〜湘南台) 30円
相鉄新横浜線(西谷〜羽沢横浜国大) 30円
相鉄新横浜線(羽沢横浜国大〜新横浜) 40円
名鉄 知多新線(富貴〜内海) -3キロ 20円
4-6キロ 30円
7-9キロ 40円
10-12キロ 50円
13-15キロ 60円
16-18キロ 70円
豊田線(赤池〜梅坪) -3キロ 20円
4-7キロ 30円
8-11キロ 40円
12-15キロ 50円
16-18キロ 60円
羽島線(新羽島〜江吉良) 30円
空港線(常滑〜中部国際空港) -2キロ 30円
3キロ 50円
4-5キロ 80円
近鉄 吉野・湯の山・志摩線 -10キロ 20円
11-30キロ 30円
31-キロ 40円
山田線⇔鳥羽線(宇治山田〜鳥羽) -6キロ 10円
7-12キロ 20円
13-14キロ 30円
けいはんな線(長田〜学研奈良登美ヶ丘) -3キロ 40円
4-6キロ 60円
7-10キロ 70円
11-14キロ 90円
15-18キロ 110円
19キロ 130円
南海 空港線(泉佐野〜関西空港) -3キロ 130円
4-7キロ 180円
8-11キロ 230円
京阪 鴨東線(三条〜出町柳) 60円
中之島線(大江橋〜中之島) 60円
阪神 阪神なんば線(西九条〜大阪難波) -3キロ 60円
5- キロ 90円
泉北高速 泉北高速線(光明池〜和泉中央) 20円
事業者 路線・区間 特定額
三陸鉄道 十府ヶ浦海岸・野田玉川間、新田老・田老間、山口団地・宮古間、磯鶏・八木沢・宮古短大間、陸中山田・織笠間、浪板海岸・吉里吉里間 200→170円
秋田内陸縦貫鉄道 3キロ超の隣接駅間 240-300→170円
鷹巣・縄文小ケ田間 240→170円
*松葉・角館間 580→480円
西明寺・角館間 300→210円
上毛電鉄 *西桐生・赤城間 300→280円
新京成 京成津田沼・北習志野間 180→170円
京成 *京成成田・成田空港間 **330→270円
*空港第2ビル・成田空港間 **210→150円
*京成幕張本郷・千葉中央間 270→240円
京急 *品川・京急川崎間 250→240円
*京急川崎・横浜間 250→240円
*品川・横浜間 320→310円
多摩モノレール 隣接駅間及び立川南・高松、立川北・柴崎体育館間 220→110円
砂川七番・立川南間 270→220円
桜街道・立川南、立川北・高幡不動間 320→270円
北陸鉄道 野町から2.1〜3.0キロ 290→210円
西泉、北鉄金沢から2.1〜3.0キロ 290→230円
野町から3.1〜4.0キロ 290→240円
野町から4.1〜5.0キロ 370→310円
野町、西泉から5.1〜6.0キロ 370→320円
北鉄金沢から4.1〜6.0キロ 370→320円
野町、北鉄金沢から6.1〜7.0キロ 440→400円
野町、西泉から8.1〜10.0キロ 490→460円
野町、西泉から10.1〜12.0キロ 540→500円
野町、西泉から12.1〜14.0キロ 590→540円
福井鉄道 *商工会議所前・福井駅/田原町間 *180/230→160円
*赤十字前・田原町間 230→180円
えちぜん鉄道 福井・越前開発間、福大前西福井・新田塚間 220→160円
*越前開発・田原町間 220→160円
*福井・越前新保間、田原町・八ツ島間 220→200円
*福井・福大前西福井間 280→160円
*福井・日華化学前間 280→220円
*福井・八ツ島間 280→240円
*福井・新田塚間 340→260円
名鉄 金山・名鉄一宮間 460→450円
名鉄名古屋・名鉄一宮間 410→380円
名鉄一宮・名鉄岐阜間 350→300円
新木曽川・名鉄岐阜間 300→240円
南海 りんくうタウン・関西空港間 **370円
*難波・中百舌鳥間 370→350円
阪神 神戸三宮・元町間 150→130円
大阪メトロ 新大阪・谷町四丁目間 280→230円
西中島南方・西長堀間 280→230円
中津・弁天町間 280→230円
中津・緑橋間 280→230円
岡山電気軌道 岡山駅前・県庁通り/郵便局前間 140→100円
広島電鉄 広電五日市・広電廿日市間、宮内・広電阿品間 160→140円
高松琴平電鉄 *高松築港・八栗/六万寺間 390→400円
*高松築港・大町/八栗新道間 410→420円
高松築港・琴電志度間 510→500円
土佐くろしお鉄道 阿佐線隣接駅間 260→210円
北九州高速鉄道 1区(1キロまで) 180→100円
松浦鉄道 伊万里・東山代間 230→220円
*佐世保・北佐世保間 260→170円
*佐世保・山の田間 280→200円
*佐世保・左石間 320→230円
*佐世保・野中間 340→280円
*佐世保・皆瀬間 360→310円
*佐世保・本山間 410→360円
*佐世保・大学間 460→390円
*佐世保・相浦間 460→440円
*佐世保・佐々間 630→550円
佐世保・吉井間 800→750円
* 最遠区間(内方区間にも適用あり)**含む加算運賃
なお、駅の移設が行われた場合、運賃計算に従来の営業キロを適用する特定運賃として、京成・八広(四ツ木方面)、小田急相模大野(小田急相模原方面・東林間方面)等の例がある。
[8] 名鉄各線の擬制キロ換算率は次の通り。
換算率 適用路線
1.00 名古屋本線、(空港線:加算運賃適用)
1.15 西尾線、蒲郡線、築港線、常滑線、河和線、津島線、犬山線、各務原線、小牧線、瀬戸線、豊田線
1.25 豊川線、三河線、知多新線、尾西線、竹鼻線、羽島線、広見線
[9] しなの鉄道の2019年10月改定の運賃は、三角表の駅間運賃のみで、対キロ運賃を公開していない。12キロ以上は1キロごとに運賃を定めているが、対応する運賃が欠落しているキロ帯(61、64、70、73、74、78、79、82、86、88、89、92、93、95、97、98、100キロ)があり、前後のキロ帯の運賃から内挿して補った。仙台空港鉄道の5キロと7キロ、大井川鉄道井川線の23キロも同様。また、対応のサンプルが少なく運賃区界となるキロ区分が不明な阿佐海岸鉄道も同様に補ったキロ帯があったが、2021年12月の運賃改定で対キロ運賃を明示した。
[10] 乗車そのものが目的となる交通需要をいう。"乗り鉄"先駆者たちの足跡参照


改訂履歴
2010/04/12: 北総の割引運賃を本文、図3図5表2に追記。図3を偏差値表示から絶対値表示に変更。誤記の訂正
2010/05/08: 表1、脚注5(現7)に京急の特定運賃を記載(読者から指摘を受けました)
2010/07/31: 運賃の遠距離逓減度の指標として指数関数を導入し、「遠距離逓減度の指標」を挿入、「対キロ区間制の2タイプ」の構成を変更。運賃の高低を比較する"ものさし"を総当りリーグ戦方式による直接比較に変更し、「運賃の高低を評価する"ものさし"」に追記、「運賃が安い事業者・高い事業者」を全面改稿。脚注5(現7)に各社の特定運賃を追加。なお、計算に使った運賃表の誤り(いすみ鉄道、伊予鉄道等)を訂正し、北総鉄道の運賃を7月17日実施の届出運賃に変更した。
2010/12/09: 青い森鉄道の路線延長による新運賃体系を反映し、図3表2表3表6表7を変更。「運賃が安い事業者・高い事業者」本文中の名鉄の順位の変動を改訂
2011/02/07: 脚注5(現7)の特定運賃に名鉄及び大阪市営地下鉄を追加
2011/07/01: 2011年4月1日の松本電鉄のアルピコ交通への社名変更を反映
2012/10/06: 2012年4月1日の十和田電鉄の廃止、2012年10月1日の福井鉄道の運賃改定を反映、えちぜん鉄道の計算の誤り(最長27キロで計算していたが、勝山永平寺線と三国芦原線相互間の最長キロは52キロ)を訂正し、図3表3表6表7を変更。表5に「(2)紀州鉄道とJR」を追加し、総当たり方法について加筆。脚注5(現7)に福井鉄道の軌道区間特定運賃を追記。表が大きすぎて見難い別表2の星取表を削除し、別表1を別表に変更
2013/04/01: 2013年3月16日の東急の最長運賃キロ変更(渋谷駅のノーラッチ化に伴い環状線全線に最短営業キロ適用)及び4月1日のIGRいわて銀河鉄道の運賃改定(50キロ超の運賃を5キロ刻み)に対応、図3表2表6表7を変更(表6、表7についてはえちぜん鉄道の計算の誤りを訂正)。「鉄道旅客運賃体系」に運賃制度の歴史を加筆、脚注2を追加
2014/05/26: JRの運賃計算ルールは複雑すぎるの更新にあたり、同ページから脚注1の表を移管。名鉄の運賃計算が名古屋本線の運賃であることを明記し、「JRの運賃計算ルールは複雑すぎる」から脚注8の擬制キロ換算率表を移管。脚注10の北総鉄道運賃について追記(2015/04/10改訂時に削除)。2014年4月の消費税率変更に伴う運賃改定には未対応
2015/04/11: 2014年4月の消費税率変更等に伴う2015年4月1日までの運賃改定を反映、2015年3月14日北陸新幹線開業により経営分離された並行在来線の各事業者及び4月1日近鉄内部・八王子線を継承した四日市あすなろう鉄道を追加し、全面的に改稿
2015/04/20: 運賃データが誤っていたあいの風とやま鉄道及び2キロまでの初乗り運賃が判明した黒部峡谷鉄道を再計算。脚注6及び9を改訂
2015/10/01: 銚子電鉄、遠州鉄道、名古屋臨海高速鉄道、若桜鉄道及び北九州高速鉄道の運賃改定に対応し、図3表2表6表7及び別表を改訂。脚注1の表を「数字で見る鉄道2014」により更新し、追記。脚注2を改訂
2017/04/01: 2017年4月版として、運賃ランキングを更新。4月1日運賃を改定した大阪市営地下鉄及び北大阪急行電鉄の数値を再計算し、2016年3月26日経営分離された道南いさりび鉄道を追加。福井鉄道の距離を鉄道区間18キロからから軌道を含む最長区間21キロまでに変更して再計算。
2017/07/31: 8月1日の広島電鉄市内線・宮島線及び漏れていた2016年4月15日の松浦鉄道の運賃改定を反映し、2017年8月版として、運賃ランキングを更新。脚注7の特定割引運賃に松浦鉄道の特定運賃を追加。
2018/12/19: 10月2日の万葉線、12月1日の北越急行の運賃改定を反映し、2018年12月版として運賃ランキングを更新。大阪市を大阪メトロに変更。
2018/12/24: 漏れていた3月7日付の黒部峡谷鉄道の運賃改定を反映し、運賃ランキングを更新。脚注7の特定割引運賃にあいの風とやま鉄道の特定運賃を追加。脚注9から、キロごとの認可上限運賃(=実施運賃)が判明した黒部峡谷鉄道及び高岡やぶなみ駅開業により3キロ以下の初乗り運賃区間が発生したあいの風とやま鉄道に関する記述を削除(以上読者から情報提供を受けました)
2019/03/31: 3月23日付でJR東日本山田線宮古・釜石間が移管された三陸鉄道の運賃キロ帯拡大及び4月1日付の長崎電気軌道の運賃改定を反映し、2019年4月版として運賃ランキングを更新。脚注7の特定割引運賃に三陸鉄道の特定運賃を追加。
2019/04/04: 札幌市電の運賃を2017年4月1日施行運賃に訂正し運賃ランキングを更新。脚注7の加算運賃表の京王相模原線を2018年3月17日実施の加算額に訂正(以上読者から情報提供を受けました)
2019/04/13: 大阪市を大阪メトロに変更(昨年12月19日に変更していたが、今回改訂時にもとに戻ってしまった)
2020/03/13: 2019年10月1日実施の京王相模原線の加算運賃変更、京急空港線の加算運賃変更及び特定割引運賃廃止、相鉄新横浜線の加算運賃設定を脚注7に反映。なお脚注7以外は消費税率変更に伴う運賃改定に未対応
2020/06/14: 脚注7に漏れていた阪神なんば線の加算運賃及び福井鉄道(軌道区間)、高松琴平電鉄、北九州高速鉄道の特定割引運賃を追加。加算運賃を適用キロ帯ごとに記載。なお脚注7以外は2019年10月以降の運賃改定に未対応
2020/06/28: 2019年10月の消費税率変更に伴う2020年6月1日までの運賃改定等を反映し、すべての図表を改訂し、全面的に改稿。運賃ランキングから富山ライトレール及び北神急行電鉄を削除。沖縄都市モノレール及び富山地方鉄道(軌道)の最長キロを変更し再計算。脚注7の特定割引運賃からあいの風とやま鉄道を削除(読者から情報提供を受けました)
2020/07/01: 読者から指摘を受けた誤記を訂正。脚注7の特定割引運賃の三陸鉄道と秋田内陸縦貫鉄道の各2区間(読者から情報提供を受けました)及び広島電鉄宮島線の2区間を追加。
2020/08/08: 運賃ランキング計算の最長キロ等に誤りがあり再計算して、表6、表7を訂正(別表「事業者(路線)別データ」も)。脚注7加算運賃の京王(表記)・南海(金額)を訂正。特定割引運賃にえちぜん鉄道、阪神、岡山電気軌道、土佐くろしお鉄道を追加(以上読者から誤記の指摘及び情報提供を受けました)。脚注9にしなの鉄道の運賃について追記
2020/08/13: 残っていた誤記の訂正(読者から指摘を受けました)
2022/11/07: 2021年12月25日の阿佐海岸鉄道、2022年10月1日の北総鉄道、2021年11月1日の広島電鉄市内線の運賃改定を反映して、2022年11月版として表6、表7の運賃ランキング表を更新(「対キロ区間制の2タイプ」、「遠距離逓減度の指標」及び図4、表3の北総鉄道の運賃データは改定前のもの)
2022/12/17: 11月7日の更新から漏れていた伊予鉄道(2021年12月1日)、遠州鉄道(2022年2月1日)、嵯峨野観光鉄道(4月1日)、箱根登山鉄道(10月1日)の運賃改定を反映して、表6、表7の運賃ランキング表を更新
2022/12/19: 12月17日の更新から漏れていた長崎電気軌道の運賃改定(2021年10月1日)を反映して、表6、表7の運賃ランキング表を更新
2023/05/27: 2023年5月20日までの運賃改定を反映して、2023年5月版として表6、表7の運賃ランキング表を更新。脚注7の加算運賃、特定運賃をアップデート
2023/08/08: 5月27日の更新に漏れていた高松琴平電鉄(5月20日実施)及び熊本市(6月1日実施)の運賃改定を反映して、2023年6月版として表6、表7の運賃ランキング表を改定。脚注7の高松琴平電鉄の特定運賃を改定
2023/10/08: 8月26日の宇都宮ライトレール開業及び10月1日の運賃改定を反映して、2023年10月版として更新。京急の運賃改定に関し「コスト構造と価格政策」の項を加筆、表1競合区間の運賃設定を表1-1(京急vsJR東)と表1-2(京阪vs阪急vsJR西)に分割、図4 京急の新旧運賃カーブを挿入。表6、表7の運賃ランキング表を更新。脚注7の加算運賃、特定運賃をアップデート(京王相模原線の加算運賃廃止、南海難波・中百舌鳥間の特定運賃新設、北陸鉄道の運賃改定)。その他の解説に使用している運賃データは新運賃に対応していない
2023/10/10: 4月1日改定の京福電鉄の新運賃を反映し表6、表7の運賃ランキング表を更新(読者から指摘を受けました)
2023/11/03: 4月1日改定のあいの風とやま鉄道の新運賃の一部に誤りがあり(読者から指摘を受けました)、表6の運賃ランキング表(得点順)を更新。軽微な変更であいの風とやま鉄道の順位は変更なし。問7の勝率順はまったく変更なかった

初出 2010/02/07
最終更新 2023/11/03
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