第1編 総則
(適用範囲)
第1条 日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)の経営する鉄道・航路又は自動車線と他の運輸機関(以下「社」という。)の経営する鉄道・軌道・索道・航路又は自動車線との間の旅客・手荷物・小荷物及び貨物の連絡運輸については、別に公示する場合を除いて、この規則を適用する。
2 国鉄と連絡運輸を行う社・接続駅・取扱種別・乗車券の種別及び特殊取扱事項は、別表に定める。
(注)別に公示するもののおもなものは、次の各号に掲げるとおりである。
(1) 身体障害者旅客運賃割引規則(昭和27年4月日本国有鉄道公示第121号)
(2) 戦没者遺族旅客運賃割引規則(昭和28年7月日本国有鉄道公示第213号)
(3) 私有小形コンテナ取扱規則(昭和42年3月日本国有鉄道公示第95号)
(4) 標準荷造包装貨物取扱規則(昭和42年3月日本国有鉄道公示第97号)
(地方的規定の制定・適用)
第2条 各運輸機関は、この規則に定めてある事項を除き、その運輸機関の運送について別に規定を設け、これを
第1条の規定による連絡運輸に適用することができる。
(用語の意義)
第3条 この規則におけるおもな用語の意義は、次の通りとする。
(1) 「国鉄線」とは、国鉄の経営する鉄道・航路及び自動車線をいう。
(2) 「社線」とは、社の経営する鉄道・軌道・索道・航路及び自動車線をいう。
(3) 「鉄道」とは、国鉄の経営する鉄道並びに社の経営する鉄道・軌道及び索道をいう。
(4) 「航路」とは、国鉄の経営する航路及び社の経営する航路をいう。
(5) 「自動車線」とは、国鉄の経営する自動車線及び社の経営する自動車線をいう。
(6) 「国鉄航路」とは、国鉄の経営する航路をいう。
(7) 「社航路」とは、社の経営する航路をいう。
(8) 「非直通線」とは、花巻電鉄株式会社線・福島交通株式会社飯坂東線・越後交通株式会社栃尾線・大井川鉄道株式会社井川線・近畿日本鉄道株式会社北勢線・下津井電鉄株式会社線及び井笠鉄道株式会社鉄道線をいう。
(9) 「駅」とは、旅客・手荷物・小荷物又は貨物の取扱いをする停車場(宮島営業所及び小松島営業所を含む。)・自動車営業所・荷扱所・取扱所・操車場又は信号場をいう。
(10)「列車等」とは、旅客・手荷物・小荷物又は貨物の運送を行う列車・汽船又は自動車をいう。
(11)「旅客規則」とは、国鉄の定める旅客及び荷物営業規則(昭和33年9月日本国有鉄道公示第325号)をいう。
(12)「貨物規則」とは、国鉄の定める貨物営業規則(昭和24年9月日本国有鉄道公示第125号)をいう。
(13)「急行列車」とは、特別急行列車及び普通急行列車をいう。
(14)「普通列車」とは、急行列車以外の列車をいう。
(15)「旅客車」とは、旅客の運送に供する客車、電車及び気動車をいう。
(16)「特別車両」とは、旅客車のうち、特別の設備をした座席車であつて、
第12条の規定による表示をしたものをいう。
(17)「特別船室」とは、国鉄の連絡船又は社航路の船室のうち、特別の設備をした座席室であつて、第12条の規定による表示をしたものをいう。
(18)「乗車券」とは、乗車券及び乗車船券をいう。
(19)「乗車券類」とは、乗車券、急行券、特別車両券及び座席指定券をいう。
(20)「旅行開始」とは、旅客が旅行を開始する駅において、乗車券の改札を受けて入場することをいう。
(21)「荷物」とは、手荷物及び小荷物をいう。
(22)「荷物切符」とは、手荷物切符及び小荷物切符をいう。
(23)荷物営業において「貴重品」とは、旅客規則別表第3号に掲げる物品をいう。
(24)旅客及び荷物営業において「危険品」とは、旅客規則別表第2号に掲げる物品を、また、貨物営業において「危険品」とは、貨物規則別表貨物等級表(以下「貨物等級表」という。)危険品の部に掲げる物品をいう。
(25)「私有貨車」とは、国鉄以外のものの所有する貨車で、国鉄の車籍に編入したものをいう。
(26)「貸付貨車」とは、国鉄が社以外のものに貸し付けた貨車をいう。
(27)「甲種の鉄道車両」とは、自己の車輪によつて運転し、運送される鉄道車両をいう。
(28)「第1種放射性物質」とは、放射性物質であつて貨物の包装の表面における放射線量率が10ミリレム毎24時をこえるものをいう。
2 貨物営業について、この規則に掲げる貨物の名称は、貨物等級表の品類又は品目による。但し、動物にあつては、死んだもの及び蚕種は含まない。
(注)第1項第27号の甲種の鉄道車両には、同項第25号の私有貨車及び第26号の貸付貨車を含む。
(旅客・荷物及び貨物の運送等の制限又は停止)
第4条 旅客・荷物及び貨物の運送の円滑な遂行を確保するため必要があるときは、次の各号に掲げる制限又は停止をすることがある。
(1) 乗車券類の発売駅・発売枚数・発売時間若しくは発売方法の制限又は発売の停止
(2) 乗車船区間・乗車船経路・乗車船方法又は乗車船する列車等の制限
(3) 手回り品の長さ・容積・重量・個数・品目若しくは持込区間又は持込列車等の制限
(4) 荷物の長さ・容積・重量・個数若しくは品目の制限又は受託若しくは取扱の制限
(5) 貨物運送の停止・制限又はう回経路による運送
2 前項の制限又は停止をする場合は、その旨を関係駅に掲示する。
(運行不能の場合の取扱方)
第5条 列車等の運行が不能となつた場合は、その不通区間内着となる旅客・荷物若しくは貨物又は、これを通過しなければならない 旅客・荷物若しくは貨物の取扱いをしない。但し、運輸上支障のない場合で、且つ、旅客が次の各号に掲げる条件を承諾するとき は、その不通区間内着又は通過となる乗車券、急行券、特別車両券若しくは座席指定券を発売し、又は手荷物の受託をすることがある。
(1) 不通区間については、任意に旅行する。
(2) 不通区間に対する旅客運賃の払いもどしの請求をしない。
(3) 手荷物は、開通後に運送する。
2 列車等の運行が不能となつた場合であつても、運輸機関が連絡の措置をして、その旨関係駅に掲示したときは、その不通区間は開通したものとみなして、旅客・荷物又は貨物の取扱をする。
(注)第1項の「通過」には、不通区間の一部を通過する場合も含む。
(要償額の表示及び要償額表示料)
第6条 荷送人は、荷物又は貨物託送の際、その1口の全部に対して次の各号に掲げる要償額表示料を支払い、その全運送区間に対し、要償額の表示をすることができる。
(1) 手荷物 | 表示額1,000円までごとに | 1円 |
(2) 小荷物及び貨物 | | |
イ 貴重品 | 表示額1,000円までごとに | 1円 |
ロ 動物 | 同 | 3円 |
ハ その他 | 同 | 50銭 |
(代金引換の取扱範囲)
第7条 荷送人は、小荷物又は小口貨物の託送に際し、代金引換の取扱を請求することができる。
2 代金引換の取扱をする社線駅は、別に定める。
3 代金引換の取扱については、荷物にあつては、旅客規則(第351条の2の規定を除く。)の、小口貨物にあつては国鉄の定める貨物代金引換規則(昭和33年9月日本国有鉄道公示第332号)の定めるところによる。この場合、代金引換手数料は、各運輸機関を通じて計算する。
(注)第2項の代金引換の取扱をする社線駅は、連絡運輸取扱基準規程(昭和41年12月営管達第3号。以下「規程」という。)別表の当該運輸機関の部に掲げる。
(引渡期間)
第8条 荷物又は貨物の引渡期間は、次の各号の日数を合算したものとする。ただし、
第131条の規定による列車又は船便の指定に応じた場合(運輸機関が、貨物の到着時刻を明示して運輸の引受けをした場合を含む。以下本条において同じ。)の貨物の輸送期間については、この限りでない。
(1) 発送期間
荷物・貨物別 鉄道・航路・自動車線別 | 荷物 | 貨物 |
鉄道・国鉄航路・自動車線 | 受取の日1日。ただし小荷物は受取の日とも2日 | 受取の日とも2日 |
社航路 | 毎日運航する場合は、受取の日とも2日、その他の場合は、受取の日から次の運航日までの日数。但し、次の運航日までの日数が2日未満の場合には、第2次の運航日までの日数 | 荷物に同じ |
(2) 輸送期間
輸送機関ごとに、次によつて計算し、これを併算した日数とする。この場合、同一運輸機関内の鉄道および自動車線の営業キロ(社線にあつては営業キロ程。以下同じ。)は、1キロメートル未満のは数を存置したまま通算する。
荷物・貨物別 鉄道・航路・自動車線別 | 荷物 | 貨物 |
鉄道・自動車線 | 発駅・着駅間の最短経路による営業キロ程400キロメートルまでごとに1日 | 運賃計算の経路の営業キロ程400キロメートルまでごとに1日 |
国鉄航路 | 青函航路 その他の航路 | 2日 1日 | 2日 1日 |
社航路 | 50海里までごとに1日 | 荷物に同じ |
(3) 接続期間
イ 航路が鉄道・自動車線又は他の航路から引継を受ける場合
荷物・貨物別 航路別 | 荷物 | 貨物 |
社航路 | 第1号の発送期間に同じ | 荷物に同じ |
ロ 航路が鉄道・自動車線又は他の航路から引き継ぐ場合
荷物・貨物別 航路別 | 荷物 | 貨物 |
社航路 | 1日 | 1日 |
(4) 陸揚期間(社航路着の場合に限る。) 1日
(5) 集配期間
荷物・貨物別 鉄道・航路・自動車線別 | 荷物 | 貨物 |
鉄道・航路・自動車線 | 配達の取扱をするものに限り1日 | 集貨又は配達につき各1日 |
2
第131条の規定による列車又は船便の指定に応じた場合は、指定の列車又は船便が着駅に到着すべき所定の時刻から12時間を経過した時をもつて、引渡期間満了の時とする。但し、所定の時刻から12時間を経過した時が前項の規定により計算した日数をこえる場合は、前項の規定による引渡期間をもつて、引渡期間満了の時とみなす。
3 運輸機関の責任とならない事由により延着した場合又は貨物の引渡しができなかつた場合は、その遅延日数だけ引渡期間は延長されたものとみなす。
4 次の各号に掲げる場合は、運輸機関の責任となる事由がある場合を除いて、その後の期間については、引渡期間は超過しなかつたものとみなす。
(1) 駅留荷物及び貨物
イ 手荷物
引渡しの準備を完了した時。
ロ 小荷物及び貨物
到着通知を発した時。但し、旅客規則第408条の規定により到着通知を要しないもの並びに到着通知不要の免責特約のあるもの及び到着通知を出すことができないものにあつては、引渡しの準備を完了した時。
(2) 配達荷物及び貨物
荷受人に引き渡した時。但し、届先の誤記その他の事由により届先が不明のため配達に着手できない荷物又は貨物にあつては、前号ロを準用し、配達に着手したが届先の不明・転居・受取拒絶等のため持ちもどつた荷物又は貨物にあつては、届先まで配達を行つた時。
5 2個以上を1口とした荷物を分割して引き渡す場合は、前項の規定にかかわらず、分割して引き渡した時に、引き渡した荷物の引き渡しを完了したものとする。
6 貨物の1口を分割して引渡しを受けた場合の引渡期間は、最後の引き渡しを受けた時から起算する。
(注) 着駅変更又は発駅返送のさしずに応諾した場合の輸送期間は、荷物又は貨物所在駅前後の運送区間のキロ程を通算して計算する。この場合、原着駅と荷物又は貨物所在駅における滞留日数は、運輸機関の責任とならない事由による限り、引渡期間に加算する。荷物返送の取扱をする場合も同様である。
(キロ程のは数計算方)
第9条 キロ程を計算する場合、関係運輸機関のキロ程に1キロメートル未満のは数があるときは、運輸機関ごとに、これを1キロメートルに切り上げる。
(期間の計算方)
第10条 期間の計算をする場合は、特に定めのあるものを除いて、その初日は時間の長短にかかわらず、1日として計算する。荷物又は貨物の引渡しの当日についてもまた同じ。
(注)「特に定めのあるもの」とは、貨物の引取時間の計算に類するものをいう。
(準用規定)
第11条 旅客規則第4条第1項及び同条第2項第2号・第5条・第10条並びに第11条の規定は、旅客及び荷物営業について、この編に準用する。
(注1)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第4条 運賃・料金前払の原則
第5条 契約の成立時期及び適用規定
第10条 乗車券類・荷物切符類等に対する証明
第11条 旅客・荷主等の提出する書類
(注2)旅客規則第4条第2項第1号及び同第9章に規定する旅行券の取扱いは、国鉄線の駅において国鉄線発となる乗車券類への引き換える場合及び国鉄線区間内において申出のあつた乗車変更等の取扱いをする場合に限つて、連絡運輸に適用することができる。
(注3)旅客規則第372条の2の規定による旅行券の取扱いは、国鉄線の駅において国鉄線発となる荷物の運賃・料金の支払いをする場合に限つて、連絡運輸に適用することができる。
第2編 旅客営業
第1章通則
(急行料金等を収受する列車の施設の表示)
第12条 急行料金を収受する列車並びに特別車両料金及び座席指定料金を収受する施設については、その車両の入口等旅客の見やすい箇所に相当の表示を行なう。
(乗車券類の購入及び所持)
第13条 列車等に乗車船する旅客は、その乗車船する旅客車又は船室に有効な乗車券類を購入し、これを所持しなけ ればならない。
2 前項の規定によるほか、旅客が、急行列車に乗車する場合、列車の特別の施設を使用する場合又は列車の指定席を使用する場合は、次の各号に定めるところにより、その乗車に有効な乗車券類を購入し、これを所持しなければならない。
(1) 急行列車に乗車するときは、急行券
(2) 特別車両に乗車するときは、特別車両券
(3) 運輸機関が特に指定席(特別急行列車の指定席を除く。)として定めた列車の座席を使用するときは、座席指定券
3 前各項の規定にかかわらず、係員の承諾を得て乗車券類を購入しないで乗車船した旅客は、列車等に乗車船後において、直ちに相当の乗車券類を購入しなければならない。
(キロ程)
第13条の2 旅客運賃・料金その他旅客運送の条件をキロメートルをもつて定める場合は、特に定のあるものを除き、次の各号のキロ程による。
(2) 社線
営業キロ程。但し、旅客運賃計算キロ程の定めあるときはそのキロ程
第2章 乗車券類の発売
第1節 通則
(乗車券類の種類)
第14条 乗車券類の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 乗車券 |
イ 普通乗車券 | 片道乗車券 往復乗車券 連続乗車券 |
ロ 定期乗車券 | 通勤定期乗車券 通学定期乗車券 特別車両定期乗車券 |
ハ 団体乗車券 |
(2) 急行券 | 特別急行券 | 指定席特急券 立席特急券 |
普通急行券 |
(3) 特別車両券 | 特別車両券 | 特別車両券(A) 特別車両券(B) |
(4) 座席指定券 |
(乗車券類の発売箇所及び発売方法)
第15条 乗車券類は、駅において、係員又は乗車券類発売機により発売する。ただし、普通乗車券以外の乗車券類は、運輸機関の指定した駅において発売する。
2 係員の承諾を得て乗車券類を所持しないで乗車船した場合は、前項の規定にかかわらず、普通乗車券、急行券、特別車両券又は座席指定券を当該列車等内において発売する。
3 乗車券類は、前各項に規定する外、運輸機関が臨時に設置した乗車券臨時発売所又は乗車券類の発売を委託した箇所において発売することがある。
(乗車券類の発売範囲)
第16条 乗車券類を発売する範囲は、別表に定めるとおりとする。
2 駅において発売する乗車券類は、その駅から有効なものに限つて発売する。ただし、次の各号に掲げる場合は、他駅から有効な乗車券類を発売することがある。
(1) 次に掲げる乗車券類と同時に使用する普通乗車券を発売する場合
イ 乗車船日及び乗車列車等を指定して発売する乗車券類
(2) 団体乗車券であつて、発売駅の属する運輸機関の他駅から有効となるもの及び別に定める列車を利用する旅客に対するものを発売する場合
(3) 普通乗車券と同時に使用する急行券、特別車両券及び座席指定券を発売する場合
(4) 発売駅の属する運輸機関内の駅から有効となる定期乗車券を発売する場合
3 車船内において発売する乗車券類は、旅客の当該乗車船に有効な普通乗車券及び旅客の乗車船した列車等に有効なものに限つて発売する。ただし、前途の列車等に有効な乗車券類を発売することがある。
(注1)連続乗車券は、各区間ごとの発着駅が旅客連絡運輸区域内にあり、かつ社線区間については、規程別表に示されている社線旅客運賃に基づいて運賃計算ができる場合に限つて発売する。
(注2)第1項第2号の「別に定める列車」とは、国鉄と社線とに直通して運転する列車のうち、特に指定したものをいう。
(準用規定)
第17条 旅客規則第21条・第23条の2・第23条の3・第24条及び第25条の規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第2節 普通乗車券の発売
(普通乗車券の発売)
第18条 旅客が列車等に乗車船する場合は、次の各号に定めるところにより、片道乗車券、往復乗車券又は連続乗車券を発売する。
(1) 片道乗車券
普通旅客運賃計算経路の連続した区間を片道1回乗車船(以下「片道乗車」という。)する場合に発売する。但し、その経路が折返しとなる場合又は環状線を1周し、更にこれをこえる場合を除く。
(2) 往復乗車券
片道乗車券を発売できる区間を往復1回乗車船(以下「往復乗車」という。)する場合に発売する。但し、旅客が片道乗車券を発売できる区間を往復1回乗車船(以下「往復乗車」という。)する場合に発売する。但し、往路と復路の区間又は経路が異なるものを除く。
(3) 連続乗車券
前各号の乗車券を発売できない連続した区間(当該区間が3区間までのものに限る。)をそれぞれ1回乗車船(以下「連続乗車」という。)する場合に発売する。
(学生割引普通乗車券の発売)
第19条 学校及び救護施設指定取扱規則(昭和33年9月日本国有鉄道公示第326号)第2条に規定する 学校(以下「指定学校」という。)の学生又は生徒が、次の各号の場合において、
第20条の規定による学校学生生徒旅客運賃割引証を提出したときは、その旅客運賃割引証1枚について1人1回に限り、普通旅客運賃を割引した普通乗車券(以下「割引普通乗車券」という。)を発売する。
(1) 国鉄線区間を100キロメートルを超えて旅行する場合
(2) 次に掲げる社線区間を各別に片道100キロメートルを超えて旅行する場合
東武鉄道株式会社鉄道線
名古屋鉄道株式会社鉄道線
近畿日本鉄道株式会社線
東海汽船株式会社航路
琵琶湖汽船自動車株式会社航路
関西汽船株式会社航路
隠岐汽船株式会社航路
宇和島運輸株式会社航路
九州郵船株式会社航路
九州商船株式会社航路
鹿児島郵船株式会社航路
東海自動車株式会社線
(学生割引証)
第20条 指定学校の学生又は生徒は、前条の規定によつて割引普通乗車券を購入する場合は、その在籍する指定学校の代表者から割引証の番号・学校種別又は指定番号(通信教育の学校にあつては、面接授業又は試験期間)・部科及び学年(又は年次)・身分証明書番号・使用者の氏名及び年齢・発行年月日・学校所在地・学校名並びに学校代表者の氏名が記入され、発行台帳に対して契印の押された学校学生生徒旅 客運賃割引証の交付を受け、それに乗車船区間及び乗車券の種類を記入して提出するものとする。
2 学校学生生徒旅客運賃割引証の様式は、
旅客規則第29条第2項に規定するものによる。
3 学校学生生徒旅客運賃割引証の有効期間は、一般学校用のものにあつては発行の日から3箇月、通信教育学校用のものにあつては面接授業又は試験期間の初日の10日前から終了の日の5日後までの期間とする。但し、一般学校用のもので、学校及び救護施設指定取扱規則第11条第3項又は同条第4項の規定による有効開始日又は有効期限の表示のあるものは、その期間内の日を乗車券の有効期間の開始日とする場合に限る。
(被救護者割引普通乗車券の発売)
第21条 学校及び救護施設指定取扱規則第21条に規定する施設(以下「指定救護施設」という。)に保護され、 又は救護される者(以下「被救護者」という。)が旅行する場合で、
第22条の規定による被救護者旅客運賃割引証 を提出したときは、その旅客運賃割引証1枚について1人1回に限り、片道又は往復の割引普通乗車券を発売する。
2 被救護者が老幼・虚弱若しくは不具のため又は逃亡のおそれがあるため被救護者に付添人を付ける場合で、被救護者とその付添人とが同時に同一の区間の乗車券を購入するときは、被救護者1人について付添人1人を限つて、前項の規定を準用する。
3 前項の規定によつて付添人に対して割引普通乗車券を発売する場合は、被救護者が片道乗車券を購入するときであつても、付添人に対して往復乗車券を発売することがある。
(被救護者割引証)
第22条 被救護者は、前条の規定によつて割引普通乗車券を購入する場合は、当該指定救護施設の代表者から割引証の番号・指定番号・乗車船区間・乗車券の種類・旅行証明書番号・被救護者の氏名及び年齢・付添人を必要とするときは付添人の氏名及び年齢・発行年月日・施設の所在地・名称並びにその代表者の氏名が記入され、発行台帳に対して契印の押された被救護者旅客運賃割引証の交付を受けて、提出するものとする。
2 被救護者旅客運賃割引証の様式は、
旅客規則第31条第2項に規定するものによる。
3 被救護者旅客運賃割引証の有効期間は、発行の日から1箇月間とする。
(往復割引普通乗車券の発売)
第22条の2 旅客が国鉄線(自動車線を除く。)区間を片道1,020キロメートルをこえて往復乗車する場合は、往復の割引普通乗車券を発売する。
(臨時割引普通乗車券等の発売)
第23条 運輸機関が特に必要と認める場合は、臨時に運送条件を定めて、割引の普通乗車券又は特殊割引の団体乗車券を発売することがある。
2 前項の規定によつて割引普通乗車券を発売する場合は、旅客が特定されるものを除いて、発売駅・発売区間・発売期間等を、その都度関係の駅に掲示する。
第3節 定期乗車券の発売
第24条 削除
(通勤定期乗車券の発売)
第25条 旅客が、次の各号に定めるところにより乗車船する場合で、定期乗車券購入申込書に必要事項を記入して提出したときは、1箇月、3箇月又は6箇月有効の通勤定期乗車券を発売する。
(1) 次の国鉄線区間のいずれかと別表に定める社線との間を乗車船する場合
イ 100キロメートル以内の鉄道区間
ロ 宇野・高松間航路、宮島口・宮島間航路又は大畠・小松港間航路
ハ 自動車線区間
ニ イ、ロ又はハの区間にまたがる区間
(2) 区間及び経路を同じくして乗車船する場合
2 定期乗車券購入申込書の様式は、
旅客規則第35条第2項に規定するものに準ずる。
(注)第1項第1号の「別表に定める社線」とは、別表の乗車券類の種別欄に通勤定期乗車券を発売する旨表示してあるものをいう。
(通学定期乗車券の発売)
第26条 指定学校の学生、生徒、児童又は幼児が、次の各号に定めるところにより乗車船する場合で、その在籍する指定学校の代表者において必要事項を記入して発行した通学証明書を提出したとき又は
旅客規則第170条第1項第2号に規定する通学定期乗車券購入兼用の証明書を呈示し、かつ、定期乗車券購入申込書に必要事項を記入して提出したときは、1箇月、3箇月又は6箇月有効の通学定期乗車券を発売する。
(1) 居住地もより駅と在籍する指定学校もより駅との相互間を、通学のため乗車船する場合
(2) 次の国鉄線区間のいずれかと別表に定める社線との間を乗車船する場合
イ 100キロメートル以内の鉄道区間
ロ 宇野・高松間航路、宮島口・宮島間航路又は大畠・小松港間航路
ハ 自動車線区間
ニ イ、ロ又はハの区間にまたがる区間
(3) 区間及び経路を同じくして順路によつて乗車船する場合
2 通学証明書の様式は旅客規則第36条第2項に規定するものに、定期乗車券購入申込書の様式は同第35条第2項に規定するものにそれぞれ準ずる。
3 通学証明書の有効期間は、発行の日から1箇月間とする。ただし、学校及び救護施設指定取扱規則第15条第3項及び第8項の規定による有効期間の開始日又は有効期限の表示のあるものは、その期間内の日を通学定期乗車券の有効期間の開始日とする場合に限る。
4 指定学校の学生、生徒若しくは児童が実習のため実習場等まで乗車船する場合で、運輸機関が必要と認めるときは、第1項の規定に準じて通学定期乗車券を発売する。
(注)第1項の「別表に定める社線」とは、別表の乗車券類の種別欄に通学定期乗車券を発売する旨表示してあるものをいう。
(特別車両定期乗車券の発売)
第26条の2 旅客が、次の各号に定めるところにより乗車船する場合で、
第25条第2項に規定する定期乗車券購入申込書に必要事項を記入して提出したときは、乗車券と特別車両券とを1枚とした1箇月又は3箇月有効の特別車両定期乗車券を発売する。
(1) 100キロメートル以内の国鉄鉄道線区間と別表に定める社線との間を乗車船する場合
(2) 全区間を普通列車の特別車両を利用して乗車する場合
(3) 区間及び経路を同じくして乗車する場合
(注)第1号の「別表に定める社線」とは、別表の乗車券類の種別欄に、特別車両定期乗車券を発売する旨表示してあるものをいう。
(制限距離をこえる定期乗車券の発売)
第27条 国鉄が特に必要と認める場合は、前3条の規定にかかわらず、国鉄鉄道線区間のキロ程が100キロメートルをこえる定期乗車券を発売することがある。
(割引定期乗車券の発売)
第27条の2
第26条第1項又は
同条第4項の規定により通学定期乗車券を発売する場合、次の各号に掲げる指定学校の学生、生徒、児童又は訓練生に対しては、当該指定学校(第26条第4項の実習場等を含む。)に通う場合で、通学証明書を提出したときに限り、国鉄の鉄道線区間について通学定期乗車運賃を割引した通学定期乗車券を発売する。この場合、通学証明書の発行者においてその区分欄に、第1号及び第2号の生徒又は児童に対するものは「義務課程」、第3号及び第4号の生徒又は学生に対するものは「高等課程」、第5号の訓練生に対するものは「養成訓練」と赤書きするものとする。
(1) 中学校並びに盲学校、聾学校及び養護学校(以下これらを「特殊学校」という。)の中等部の生徒
(2) 小学校及び特殊学校の小学部の児童
(3) 高等学校及び特殊学校の高等部の生徒
(4) 高等専門学校の第3学年以下の学生
(5) 職業訓練法(昭和33年法律第133号)第5条、第6条又は第8条の規定によつて設置された公共職業訓練所において養成訓練を受ける訓練生
2 前項の規定によつて提出する通学証明書については、旅客運賃割引証に関する規定を準用する。
(定期乗車券の一括発売)
第27条の3 定期乗車券の一括発売については、旅客規則
第37条の2の規定を準用する。
第4節 団体乗車券の発売
(団体乗車券の発売)
第28条 一団となつた旅客の全員が、利用施設、発着駅及び経路を同じくし、その全行程を同一の人員で旅行する場合であつて、次の各号の1に該当し、且つ、運輸機関が団体として運送の引受をしたものに対しては、団体乗車券を発売する。
(1) 学生団体
指定学校の学生・生徒・児童若しくは幼児、児童福祉法(昭和22年法律第160号)第39条に規定する保育所の児童又は青年学級振興法(昭和28年法律第211号)第2条に規定する青年学級のうち文部省の指示により都道府県教育委員会が証明したものの学級生15人以上のものとその付添人、当該学校・保育所若しくは青年学級の教職員(嘱託している医師及び看護婦を含む。以下同じ。)又はこれと同行する旅行あつ旋人とによつて構成された団体で、その学校、保育所又は青年学級の教職員が引率するもの。但し、付添人は、大人とし、当該団体を構成する旅客が次の1に該当する場合に限るものとし、その人員はその旅客1人につき1人とし、又、旅行あつ旋人は、当該団体を構成する人員(旅行あつ旋人を含む。)が100人までごとに1人とする。
イ 幼稚園の幼児・保育所等の児童又は小学校第3学年以下の児童であるとき。
ロ 不具又は虚弱のため、運輸機関において付添を必要と認めるとき。
(2) 普通団体
前号以外の旅客によつて構成された15人以上の団体で、責任のある代表者が引率するもの。
2 前項に規定するほか、別に定めるところにより旅行目的、旅客の資格その他特別の運送条件を定めた団体旅客に対して特殊取扱を行い、団体乗車券を発売することがある。
3 普通乗車券を購入して乗車船しようとする旅客が、第1項に規定する団体への参加等の事由により、団体旅客としての取扱いを希望する場合は、特別の約束を旅客が承諾したときに限り、普通旅客運賃を収受して、団体乗車券を発売することがある。
(準用規定)
第29条 旅客規則第44条第1項第1号ハ、同条同項第2号、同条第2項及び第3項、第45条、第46条、第48条並びに第50条から第51条の2までの規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第5節 急行券の発売
(急行券の発売)
第29条の2 旅客が国鉄線区間と社線区間とにまたがり直通運転する急行列車に乗車する場合は、次の各号に定めるところにより、特別急行券又は普通急行券を発売する。この場合、第61条に規定する国鉄線区間の急行列車用座席指定券と社線区間の急行券を併用することにより、連絡の急行券として発売することがある。
(1) 特別急行券
イ 指定席特急券
特別急行列車に乗車し、指定席を使用する場合に乗車する日、列車、車両、座席及び乗車区間を指定して発売する。
ロ 立席特急券
別に定める特別急行列車(特別車両を除く。)に乗車する場合に、乗車する日、列車及び乗車区間を指定 し、座席の使用を条件としないで発売する。
(2) 普通急行券
普通急行列車に乗車する場合に、乗車区間又は有効区間を指定して発売する。ただし、次条第1項番号3の項に規定する列車に対する普通急行券は、乗車する日、列車、車両及び乗車区間を指定して発売する。
2 団体旅客に対する急行券は、団体乗車券によつて発売する。この場合、指定席特急券のときは、第17条に規定する団体乗車券の購入期限までに、これを購入しなければならない。
(急行券を発売する列車及び運転区間)
第29条の3 急行券を発売する列車及びその運転区間その他は、別に定めるものを除き、次のとおりとする。
番号 | 社線名 | 旅客車の所属とその種別 | 列車名 | 列車種別 | 運転区間 |
1 | 伊豆急行株式会社 | 国鉄所属電車 同上 同上 同上 | あまぎ1号 あまぎ1号 あまぎ1号 | 特別急行列車 同上 同上 同上 | 東京・伊東・伊豆急下田 同上 同上 同上 |
2 | 長野電鉄株式会社 | 国鉄所属電車 同上 | 志賀1号(下り・上り) 志賀2号(下り・上り) | 普通急行列車 同上 | 上野・屋代・湯田中 同上 |
3 | 小田急電鉄株式会社 | 社所属電車 同上 同上 同上 | あさぎり1号 あさぎり2号 あさぎり3号 あさぎり4号 | 普通急行列車 同上 同上 同上 | 新宿・松田・御殿場 同上 同上 同上 |
4 | 名古屋鉄道株式会社 | 社所気動車 | 北アルプス | 普通急行列車 | 神宮前・鵜沼・富山 ただし、1月1日から4月24日まで及び11月11日から12月31日までは、神宮前・鵜沼・飛騨古川とする。 |
5 | 南海電気鉄道株式会社 | 社所属気動車 同上 同上 同上 同上 同上 同上 同上 | きのくに6号(上り) きのくに12号(下り) きのくに11号(上り) きのくに2号(下り) きのくに2号(上り) きのくに14号(下り) きのくに7号(上り) きのくに5号(下り) | 普通急行列車 同上 同上 同上 同上 同上 同上 同上 | 難波・和歌山市・白浜 同上 同上 難波・和歌山市・新宮 同上 難波・和歌山市・白浜 同上 |
2 前項の表中番号1の項に規定する列車のうち、あまぎ1号及びあまぎ3号の運転期日は、別に定める。
(注)第1項の「別に定めるもの」とは、そのつど定める季節列車等である。
(特定の普通急行券の発売)
第29条の4 第29条の2第1項第2号の規定により特別急行券を発売する場合で、旅客が、国鉄線について100キロメートル以内の区間を乗車するときは、特定の急行料金によつて普通急行券を発売する。
(準用規定)
第29条の5 旅客規則第57条の4の規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第5節 特別車両券の発売
(特別車両券の発売)
第29条の6 旅客が特別車両に乗車船する場合は、次の各号に定めるところにより、特別車両券を発売する。この場合、特別車両に連続して乗車するときは1枚の特別車両券を発売する。
(1) 発売区間
次の区間内相互発着となるもの
ア 国鉄線(東海道本線東京・熱海間及び伊東線熱海・宇佐美間各駅)と伊豆急行株式会社線各駅
イ 国鉄線(東海道本線東京・函南間各駅と伊豆箱根鉄道株式会社線各駅
(2) 発売する特別車両券
ア 特別車両券(A)
急行列車の特別車両に乗車する場合に、乗車駅、有効区間及び経路を指定して発売する。
イ 特別車両券(B)
普通列車の特別車両に乗車する場合に、乗車駅、有効区間及び経路を指定して発売する。
(準用規定)
第29条の7 旅客規則第59条の規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第59条 一部区間不乗の団体旅客に対する特別車両券の発売
第7節 座席指定券の発売
(座席指定券の発売)
第29条の8 旅客が、国鉄線区間と社線区間とにまたがり直通運転する列車に乗車し、指定席を使用する場合は、乗車する日、駅、列車、車両、座席及び下車駅を指定して座席指定券を発売する。ただし、運輸上の都合によつて、車両又は座席の指定は省略することがある。
2 団体旅客に対する座席指定券は、団体乗車券によつて発売する。この場合、第17条に規定する団体乗車券の購入期限までにこれを購入しなければならない。
(座席指定券を発売する列車及び運転区間)
第29条の9 座席指定券を発売する列車及びその運転区間その他は、別に定めるものを除き次のとおりとする。
番号 | 社線名 | 旅客車の所属とその種別 | 列車名 | 運転区間 |
1 | 名古屋鉄道株式会社 | 社所気動車 | 北アルプス | 神宮前・鵜沼・富山 ただし、1月1日から4月24日まで及び11月11日から12月31日までは、神宮前・鵜沼・飛騨古川とする。 |
2 | 南海電気鉄道株式会社 | 社所属気動車 同上 同上 同上 | きのくに6号(上り) きのくに12号(下り) きのくに7号(上り) きのくに5号(下り) | 難波・和歌山市・白浜 同上 同上 同上 |
(注)「別に定めるもの」とは、そのつど定める季節列車等である。
(特定の座席指定券の発売)
第29条の10 第29条の8の規定により座席指定券を発売する場合は、別に定めるところにより、期間を定めて、特定の座席指定料金によつて座席指定券を発売することがある。
第8節 指定券の関連発売
(指定券の関連発売)
第29条の11 指定券の関連発売については、旅客規則第63条及び第64条の規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第3章 旅客運賃・料金
第1節 通則
(旅客運賃・料金の種類)
第30条 旅客運賃・料金の種類は、乗車券類の種類に応じて、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 旅客運賃 |
イ 普通旅客運賃 | 片道普通旅客運賃 往復普通旅客運賃 連続普通旅客運賃 |
ロ 定期旅客運賃 | 通勤定期旅客運賃 通学定期旅客運賃 特別車両定期旅客運賃 |
ハ 団体旅客運賃 |
(2) 急行料金 | 特別急行料金 | 指定席特急料金 立席特急料金 |
普通急行料金 |
(3) 特別車両料金 | 特別車両料金 | 特別車両料金(A) 特別車両料金(B) |
(4) 座席指定料金 |
第31条 削除
第32条 削除
(旅客運賃・料金計算上の経路等)
第33条 旅客運賃・料金は、旅客の実際乗車船する経路及び発着の順序によつて計算する。
(中間に社線が介在する場合における国鉄鉄道線キロ程の通算)
第34条 旅客が社線を通過し、前後の国鉄鉄道線にまたがつて乗車船する場合の国鉄鉄道線の旅客運賃は、その前後の国鉄鉄道線のキロ程を通算して計算する。
(旅客の区分及びその旅客運賃・料金)
第35条 旅客運賃は、旅客の年齢によつて、次の通り区分して取り扱う。
大人 12才以上の者
小児 6才以上12才未満の者
幼児 1才以上6才未満の者
乳児 1才未満の者
2 前項の規定による幼児乳児であつても、次の各号の1に該当する場合は、これを小児とみなして取り扱う。
(1) 幼児が、幼児だけで旅行するとき。
(2) 幼児が、乗車券を所持する6才以上の旅客(団体旅客を除く。)に2人をこえて随伴されて旅行するときは、2人をこえた者だけを小児とみなす。
(3) 幼児が、団体旅客として旅行するとき又は団体旅客に随伴されて旅行するとき。
(準用規定)
第36条 旅客規則第75条及び第76条の規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第75条 旅客運賃・料金の概算収受
第76条 旅客運賃・料金割引の重複適用の禁止
第2節 普通旅客運賃
(特定都区市内にある国鉄線駅又はこれに接続する社線駅発着旅客に対する国鉄鉄道線区間の片道普通旅客運賃の計算方)
第37条 東京都区内、横浜市内(川崎駅、尻手駅、八丁畷駅及び川崎新町駅並びに鶴見線各駅を含む。)、名古屋市内、京都市内、大阪市内又は神戸市内(道場駅を除く。)(以下これらを「特定都区市内」という。)にある国鉄線の駅又はその駅に接続する社線の駅を発駅又は着駅とする場合であつて、旅客規則
第86条に規定する当該特定都区市内の中心駅(以下「中心駅」という。)から、国鉄鉄道線のキロ程が片道200キロメートルを超える区間内にある駅との場合の国鉄鉄道線区間の片道普通旅客運賃は、当該中心駅を起点又は終点としたキロ程によつて計算する。
(注1)「特定都区市内にある国鉄線の駅」とは、旅客規則第86条に規定する駅をいう。
(注2)この条に関係のある特定都区市内にある国鉄線の駅に接続する社線及びその接続駅は、次のとおりである。
イ | 東京都区内 |
東武鉄道株式会社 |
東上線 | 池袋 |
その他の線(熊谷線を除く) | 亀戸、北千住 |
京成電鉄株式会社線 | 日暮里 |
西武鉄道株式会社(多摩川線及び自動車線を除く) | 池袋、高田馬場 |
小田急電鉄株式会社 | 新宿、渋谷 |
京王帝都電鉄株式会社線 | 新宿、渋谷 |
東京急行電鉄株式会社線 | 大井町、蒲田、五反田、目黒、渋谷 |
京浜急行電鉄株式会社線 | 品川 |
東海汽船株式会社 |
東京・大島・下田間航路 | 浜松町 |
株式会社はとバス線 | 東京、上野、新宿、錦糸町 |
ロ | 横浜市内 |
東京急行電鉄株式会社線 | 横浜、菊名、長津田 |
京浜急行電鉄株式会社線 | 横浜、八丁畷 |
相模鉄道株式会社線 | 横浜 |
神奈川中央交通 |
阿久和線、厚木線 | 戸塚 |
ハ | 名古屋市内 |
名古屋鉄道株式会社 |
名古屋本線、西尾線、常滑線、河和線、津島線、尾西線、竹鼻線、犬山線、広見線、小牧線、瀬戸線、起線 | 名古屋 |
名古屋本線、常滑線、河和線 | 熱田 |
瀬戸線 | 大曾根 |
近畿日本鉄道株式会社 |
大阪線、山田線、名古屋線、奈良線、天理線、信貴線、伊賀線、鈴鹿線、養老線、橿原線、吉野線、 生駒鋼索線、京都線、 湯の山線、内部線、八王子線 | 名古屋 |
ニ | 京都市内 |
京福電鉄株式会社 |
索道線 | 京都 |
京阪電気鉄道株式会社 |
京阪本線、宇治線 | 東福寺 |
近畿日本鉄道株式会社 |
大阪線、山田線、名古屋線、奈良線、天理線、信貴線、伊賀線、養老線、橿原線、吉野線、生駒鋼索線、 京都線 | 京都 |
ホ | 大阪市内 |
京阪電気鉄道株式会社 |
京阪本線、宇治線 | 京橋 |
京阪神急行株式会社 |
神戸本線、伊丹線、今津線、宝塚本線、箕面線 | 大阪 |
近畿日本鉄道株式会社 |
大阪線、山田線、名古屋線、奈良線、天理線、信貴線、伊賀線、鈴鹿線、養老線、橿原線、吉野線、 生駒鋼索線、京都線、 生駒線、東信貴鋼索線 | 鶴橋 |
吉野線、南大阪線、長野線、道明寺線、御所線 | 天王寺 |
阪神電気鉄道株式会社 |
本線 | 大阪 |
南海電気鉄道株式会社 |
南海本線、高師浜支線、多奈川支線、加太支線、和歌山港支線線、高野線、鋼索線 | 新今宮 |
天王寺支線 | 天王寺 |
南海汽船株式会社航路 | 新今宮 |
ヘ | 神戸市内 |
京阪神急行株式会社 |
神戸本線、伊丹線、今津線、宝塚本線、箕面線 | 三ノ宮 |
阪神電気鉄道株式会社 |
本線、西大阪線 | 三ノ宮 |
関西汽船株式会社 |
神戸・小松島間航路、神戸・洲本間航路、神戸・別府間航路、神戸・高松間航路、神戸・高知間航路 | 神戸 |
淡路交通株式会社線 |
縦貫線 | 神戸 |
(東京電車環状線内にある国鉄線の駅又はこれに接続する社線発着旅客に対する国鉄鉄道線区間の片道普通旅客運賃の計算方)
第38条 東京電車環状線内にある国鉄線の駅又はその駅に接続する社線の駅を発駅又は着駅とする場合であつて、中心駅から、国鉄線の鉄道のキロ程が片道50キロメートルをこえ200キロメートル以下の区間にある駅との場合の国鉄鉄道線区間の片道普通旅客運賃は、当該中心駅を起点又は終点としたキロ程によつて計算する。
(注)「東京電車環状線内にある国鉄線の駅」とは、旅客規則
第87条に規定する駅をいう。
(大人片道普通旅客運賃等)
第39条 大人片道普通旅客運賃、大人往復普通旅客運賃及び大人連続普通旅客運賃の計算方は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 大人片道普通旅客運賃は、次に掲げる各運輸機関の大人片道普通旅客運賃を併算した額とする。
イ 国鉄線 旅客規則の定めるところによつて計算した運賃
ロ 社線 別に社線ごとに定める旅客運賃
(2) 大人往復普通旅客運賃は、前号によつて計算した大人片道普通旅客運賃を2倍した額とする。但し、関係運輸機関のうち特定大人往復普通旅客運賃の定のあるときは、その特定大人往復普通旅客運賃と、その他の運輸機関の大人片道普通旅客運賃を2倍した額との併算額とする。
(3) 大人連続普通旅客運賃は、各区間ごとに、第1号の規定によつて計算した運賃を合算した額とする。
(注1)「別に社線ごとに定める旅客運賃」とは、規程別表に掲げるものをいう。
(注2)特定大人往復普通旅客運賃の定のある運輸機関は、次の通りである。
筑波山鋼索鉄道株式会社線
高尾登山電鉄株式会社線
屋島登山鉄道株式会社線
九州産業交通株式会社阿蘇登山線
鈴吉汽船株式会社航路
丸中金華山汽船株式会社航路
(大人割引普通旅客運賃)
第40条 大人割引普通旅客運賃は、団体旅客運賃を除いて、次の各号の通りとする。
(1) 大人片道割引普通旅客運賃
イ 関係運輸機関の割引率が同一の場合には、その大人片道普通旅客運賃から割引額を控除し、旅客規則
第74条の2第1項に規定するは数計算(以下「は数計算」という。)した額とする。
ロ 関係運輸機関のうち、割引率が異なるものがある場合には、割引率を同じくするものごとにその大人片道普通旅客運賃相当額から割引額を控除し、は数計算したうえ、これを併算した額とする。
(2) 大人往復割引普通旅客運賃
前号の規定による大人片道割引普通旅客運賃を2倍した額とする。但し、関係運輸機関において特定大人往復普通旅客運賃の定のある場合は、次によつて計算したものを併算した額とする。
イ 特定大人往復普通旅客運賃の定めのある運輸機関については、第1号の規定の例によつてその特定往復普通旅客運賃から割引額を控除し、は数計算した額
ロ その他の運輸機関については、第1号の規定によつて計算した大人片道割引普通旅客運賃を2倍した額
(3) 連続乗車する場合の大人割引普通旅客運賃
各区間ごとに、第1号の規定によつて計算した運賃を合算した額とする。
2 前項の規定による大人割引普通旅客運賃の計算方は、一部の運輸機関又は同一運輸機関の一部区間についてのみ割引の取扱いをする場合に準用する。
(注1)特定大人往復普通旅客運賃の定のある運輸機関については、前条(注2)参照
(注2)団体旅客運賃の計算方については、
第51条参照
(小児普通旅客運賃)
第41条 小児普通旅客運賃は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 小児片道普通旅客運賃は、大人片道普通旅客運賃を折半し、10円未満のは数を切り捨てて10円単位とした額とする。ただし、関係運輸機関において特定小児片道普通旅客運賃の定めのある場合の小児片道普通旅客運賃は、次によつて計算したものを併算した額とする。
イ 特定小児片道普通旅客運賃の定めのある運輸機関については、その特定小児片道普通旅客運賃額
ロ その他の運輸機関については、大人片道割引普通旅客運賃を折半し、10円未満のは数を切り捨てて10円単位とした額
(2) 小児往復普通旅客運賃は、前号の規定によつて算出した小児片道普通旅客運賃を2倍した額とする。ただし、関係運輸機関において特定大人往復普通旅客運賃又は特定小児往復普通旅客運賃の定めのある場合は、次によつて計算したものを併算した額とする。
イ 特定大人往復普通旅客運賃の定めのある運輸機関については、その特定大人往復普通旅客運賃を折半し、10円未満のは数を切り捨てて10円単位とした額
ロ 特定小児往復普通旅客運賃の定めのある運輸機関については、イの規定にかかわらず、その特定小児往復普通旅客運賃
ハ その他の運輸機関については、前号の規定によつて算出した片道普通旅客運賃を2倍した額
(3) 小児連続普通旅客運賃は、各区間ごとに、第1号によつて算出した運賃を合算した額とする。
(注)特定小児片道普通旅客運賃及び特定小児往復普通旅客運賃の定めのある運輸機関は、次のとおりである。
イ 特定小児片道普通旅客運賃の定めのある運輸機関
花巻電鉄株式会社線
山形交通株式会社線
日立運輸東京モノレール株式会社線
大井川鉄道株式会社線
名古屋鉄道株式会社岐阜線
東濃鉄道株式会社線
加悦鉄道株式会社線
西日本鉄道株式会社線
株式会社はとバス線
京阪自動車株式会社線
ロ 特定小児往復普通旅客運賃の定めのある運輸機関
屋島登山鉄道株式会社線
(小児割引普通旅客運賃)
第42条 小児割引普通旅客運賃は、団体旅客運賃を除いて、次の各号の通りとする。
(1) 小児片道割引普通旅客運賃
イ 関係運輸機関の割引率が同一の場合には、その小児片道普通旅客運賃から割引額を控除し、は数計算した額とする。
ロ 関係運輸機関において割引率が異なるものがある場合は、割引率を同じくするものごとに、その小児片道普通旅客運賃相当額から割引額を控除し、は数計算したうえ、これを併算した額とする。
(2) 小児往復割引普通旅客運賃
前号の規定により算出した小児片道割引普通旅客運賃を2倍した額とする。但し、関係運輸機関において特定大人往復普通旅客運賃又は特定小児往復普通旅客運賃の定のある場合は、次によつて計算したものを併算した額とする。
イ 特定大人往復普通旅客運賃の定めのある運輸機関については、その特定大人往復普通旅客運賃を折半し、10円未満のは数を切り捨てて10円単位とした額から割引額を控除し、は数計算した額
ロ 特定小児往復普通旅客運賃の定めのある運輸機関については、イの規定にかかわらず、その特定小児往復普通旅客運賃から割引額を控除し、は数計算した額
ハ その他の運輸機関については、前号の規定によつて算出した片道普通旅客運賃を2倍した額
(3) 連続乗車する場合の小児割引普通旅客運賃
各区間ごとに、第1号の規定によつて計算した運賃を合算したものとする。
2
第40条第2項の規定は、小児片道割引普通旅客運賃の計算の場合に準用する。
第43条 削除
(学生割引)
第44条
第19条の規定により学生又は生徒に対して割引普通乗車券を発売する場合は、次の各号に定めるところにより、大人普通旅客運賃を割引する。
(1) 国鉄線
第19条第1号に規定する場合 全区間2割引とする。
(2) 社線
第19条第2号に規定する場合 全区間2割引とする。
その他の場合 割引をしない。
2
第22条の2の規定により往復乗車する学生又は生徒に対して、学生割引の普通乗車券を発売する場合は、往路については、前項の規定を適用し、復路については
第45条の2の規定による割引の普通旅客運賃の2割を割引する。
(被救護者割引)
第45条
第21条の規定により被救護者又はその付添人に対して割引普通乗車券を発売する場合は、国鉄線及び社線とも普通旅客運賃の5割を割引する。
(往復割引)
第45条の2
第22条の2の規定により、往復乗車する旅客に対して往復割引普通乗車券を発売する場合は、次の各号に定めるところにより、復路の国鉄線(自動車線を除く。)の区間について、普通旅客運賃を割引する。
(1) 鉄道及び航路のキロ程が片道1,021キロメートルから1,220キロメートルまでのときは、1割5分を割引する。
(2) 鉄道及び航路のキロ程が片道1,221キロメートル以上のときは、2割5分を割引する。
(臨時特殊割引)
第46条
第23条の規定により割引の普通乗車券を発売する場合の普通旅客運賃の割引率は、その都度定める。
第47条 削除
第3節 定期旅客運賃
(定期旅客運賃)
第48条 定期旅客運賃は、次の各号の通りとする。
(1) 大人定期旅客運賃は、次に掲げる各運輸機関の定期旅客運賃を併算した額とする。
イ 国鉄線 旅客規則の定めるところによつて計算した定期旅客運賃
ロ 社線 別に定める社線定期旅客運賃
(2) 小児定期旅客運賃は、前号イ及びロに規定する各運輸機関ごとの大人定期旅客運賃を折半し、10円未満のは数を切り捨てて10円単位としたものを併算した額とする。但し、関係運輸機関において特定小児定期旅客運賃の定のある場合の小児定期旅客運賃は、次によつて計算したものを併算した額とする。
イ 特定小児定期旅客運賃の定のある運輸機関については、別に定める特定小児定期旅客運賃額
ロ その他の運輸機関については、前号イ及びロに規定する各運輸機関ごとの大人定期旅客運賃を折半し、ニ捨三入して計算した額とする。
2 特別車両定期旅客運賃のうち、特別車両料金相当額については、通行税法(昭和15年法律第43号)の定めによる通行税額を加えた額とする。
(注)「別に定める社線定期旅客運賃」及び「特定小児定期旅客運賃」とは、旅客規則
第99条に規定するもの及び関係鉄道管理局長において達示したものをいう。
(免税の鉄道の特別車両定期旅客運賃)
第48条の2 通行税が免除される場合の鉄道の特別車両定期旅客運賃は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 国鉄線区間 旅客規則
第96条に規定する定期旅客運賃
(2) 社線 別に社線ごとに定める定期旅客運賃
(注)「別に社線ごとに定める定期旅客運賃」とは、関係鉄道管理局長において達示したものをいう。
(割引の定期旅客運賃)
第48条の3 割引の定期旅客運賃は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 大人の割引定期旅客運賃
各運輸機関ごとに大人定期旅客運賃から割引額を控除し、は数計算したうえ、これを併算した額とする。
(2) 小児の割引定期旅客運賃
各運輸機関ごとに小児定期旅客運賃から割引額を控除し、は数計算したうえ、これを併算した額とする。
(中学校、高等学校生徒等に対する割引定期旅客運賃)
第48条の4
第27条の2の規定により割引の定期乗車券を発売する場合は、次の各号に定めるところによつて国鉄の鉄道区間の通学定期旅客運賃の割引を行う。
(1) 第27条の2第1項第1号及び第2号に規定する生徒等に対しては 3割引
(2)
第27条第1項第3号から第5号までに規定する生徒等に対しては 1割引
(準用規定)
第49条 旅客規則第102条の規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第102条 は数となる日数を附加して一括発売する場合の定期旅客運賃
第4節 団体旅客運賃
(団体旅客運賃)
第50条
第29条の規定によつて団体乗車券を発売する場合は、次の各号に定めるところによつて普通旅客運賃の割引を行う。
(1) 割引率は、次のとおりとする。
イ 学生団体
国社別 種別 |
国鉄線 |
社線 |
鉄道 |
航路 |
自動車線 |
学生 生徒 児童 幼児 青年学級生 |
大人 |
5割引 |
5割引 |
2割引 |
別に定める割引率による割引 |
小児 |
3割引 |
3割引 |
2割引 |
教職員 付添人 旅行業者 |
3割引 |
3割引 |
2割引 |
ロ 普通団体
国社別 取扱期別 |
国鉄線 |
社線 |
鉄道 |
航路 |
自動車線 |
第1期 |
1割引 |
1割引 |
1割引 |
別に定める割引率による割引 |
第2期 |
1割5分引 |
1割5分引 |
1割5分引 |
(2) 前号ロに規定する取扱期別の第1期と第2期の区分は、次のとおりとし、当該団体の行程中の列車等の乗車船駅における乗車船日のいずれかが第2期に該当する場合は、第2期の割引率を全行程に対して適用し、その他の行程の場合は、第1期の割引率を全行程に対して適用する。
第1期 |
1月1日から同月10日まで
3月1日から5月31日まで (北海道内各駅相互発着の場合は3月1日から4月30日まで)
7月10日から8月31日まで
10月1日から同月31日まで
12月21日から同月31日まで |
第2期 |
第1期以外の日 |
(3) 次に掲げる社線において、団体旅客の1発着区間(普通旅客運賃の1計算区間)が、2以上の輸送期間にまたがるときの旅客運賃の割引率は、その区間の旅行開始駅において当該団体が乗車船する列車等の出発する日の属する期間のものによる。
福島臨海鉄道株式会社線
京浜急行電鉄株式会社線
立山開発鉄道株式会社線(鋼索線を除く。)
宇和島運輸株式会社航路
2 前項の規定によるほか、団体旅客に対しては、次の各号に定める人員を無賃扱人員として、旅客運賃を収受しない。
(1) 国鉄線(普通団体に限る。)
31人以上50人までのときは内1人
51人以上のときは、50人までごとに1人を加えた人員
(2) 社線 別に定める無賃扱人員
(注)第1項第1号イ及びロの「別に定める割引率」並びに第2項の「別に定める無賃扱人員」とは、規程別表の関係運輸機関の部に定めるものをいう。
(団体旅客運賃の計算方)
第51条 団体旅客運賃の計算方は、次の各号の通りとする。
(1) 大人団体旅客運賃
各運輸機関ごとに、
第39条の規定に準じて計算した1人当り大人普通旅客運賃から割引額を控除しは数計算した額にそれぞれ団体旅客運賃の収受人員を乗じた額を合算する。
(2) 小児団体旅客運賃
運輸機関ごとに、
第41条の規定に準じて計算した1人当り小児普通旅客運賃から割引額を控除し、は数計算した額にそれぞれ団体旅客運賃の収受人員を乗じた額を合算する。
(3) 大人及び小児混乗の場合の団体旅客運賃
大人及び小児各別に、前各号によつて算出した額を合算する。
2 前項第1号及び第2号の規定によつて、1人当り普通旅客運賃から割引額を控除する場合、同一運輸機関内の区間によつて適用する割引率を異にするときは、同一割引率を適用するものごとに割引額を控除し、は数計算したものを合算した額による。
3 第1項第1号の場合において、その構成人員のうちに割引率を異にするものがあるときは、 その割引率を異にする人員ごとに各同号の規定を適用する。
(準用規定)
第52条 旅客規則第115条及び第117条の規定は、この節に準用する。但し、第117条の規定は、国鉄線区間についてのみ準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次の通りである。
第115条 実際乗車人員が責任人員に満たない場合の団体旅客運賃・料金
第117条 団体旅客運賃を計算する場合のキロ程又は運賃計算キロの通算
第5節 急行料金
(急行料金)
第52条の2 大人急行料金は、次の各号に定める国鉄線区間の大人急行料金と社線区間の大人急行料金とを併算した額とする。
(1) 国鉄線区間 旅客規則の定めるところによつて計算した料金
(2) 社線区間
イ 特別急行料金(指定席・立席とも)
社線名 | 区間 | 料金 |
伊豆急行株式会社 | 伊東・伊豆急下田 | 200円 |
ロ 普通急行料金
社線名 | 区間 | 料金 |
長野電鉄株式会社 | 屋代・湯田中 | 50円 |
小田急電鉄株式会社 | 新宿・松田 | 200円 |
名古屋鉄道株式会社 | 鵜沼から | 岩倉 | 50円 |
新名古屋 金山橋 神宮前 | 100円 |
南海電気鉄道株式会社 | 難波・和歌山市 | 30円 |
2 第29条の5に規定により発売する編成変更特約の特別急行券に対する大人急行料金は、前項に規定する大人急行料金について5割を低減した額とする。
3 小児急行料金は、前各項によつて計算した大人急行料金を折半し、10円未満の端数は切り捨てて10円とした額とする。
(大人普通急行料金の特定)
第52条の3 第29条の4の規定によつて発売する普通急行料金については、前条第1項第1号に規定する国鉄線区間の普通急行料金を、100円とする。
(準用規定)
第52条の4 旅客規則第127条及び第128条の規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第127条 立席区間と指定席区間とにまたがる場合の特別急行料金
第128条 団体旅客に対する急行料金
第6節 特別車両料金
(特別車両料金)
第52条の5 特別車両料金(通行税法に定めるところにより通行税相当額を加えた額とする。)は、次の各号に定める国鉄線区間の大人特別車両料金と当該社線区間の大人特別車両料金とを併算した額とする。
(1) 国鉄線区間 旅客規則の定めるところによつて計算した料金
(2) 社線区間 別に社線ごとに定める料金
(注)第1項第2号の「別に社線ごとに定める料金」とは、規程別表に定めるものをいう。
第117条の規定は、団体旅客に対する特別車両料金を計算する場合のキロ程の通算方に準用する。
3 前各項によるほか、臨時列車を利用する団体旅客に対する特別車両料金(B)の計算方は、別に定める。
(免税の鉄道の特別車両料金)
第52条の7 通行税が免除される場合の鉄道の特別車両料金は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 国鉄線区間 旅客規則
第131条に規定する料金
(2) 社線 別に社線ごとに定める特別車両料金
(注)「別に社線ごとに定める特別車両料金」とは、規程別表に定めるものをいう。
(準用規定)
第52条の8 旅客規則第132条の規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第132条 特定都区市内等にある駅に関連する特別車両料金の計算方
第7節 座席指定料金
(座席指定料金)
第52条の9 座席指定料金は、国鉄線区間及び社線区間を通じて300円とする。
(座席指定料金の特定)
第52条の10
第29条の10の規定によリ発売する座席指定券の座席指定料金は、前条に規定する座席指定料金を100円とする。
(団体旅客に対する座席指定料金)
第52条の11 団体旅客に対する座席指定料金は、その旅客運賃収受人員に相当する額とする。
第8節 割引の料金
(割引の料金)
第52条の12 割引の料金は、
第40条第1項第1号及び
第42条第1項第1号の規定に準じて計算した額とする。
第4章 乗車券類の効力
第1節 乗車券の効力
(乗車券の有効期間)
第53条 乗車券の有効期間は、別に定める場合を除いて、次の各号による。
(1) 普通乗車券
イ 片道乗車券
(イ) 一般の場合
a 国鉄自動車線にまたがるものを除き、各運輸機関の営業キロ程(旅客運賃計算キロ程の定めのあるときはそのキロ程、旅客規則
第14条、
第69条から
第71条まで、
第86条及び
第87条の規定により国鉄線の旅客運賃を計算するときは、旅客運賃の計算キロ程。以下、この章において同じ。)を通算し、旅客規則
第154条第1項第1号イの(イ)本文の規定によつて算定する。
b 国鉄自動車線にまたがる場合の有効期間は、次の各号の期間を合算したものとする。ただし、全区間の営業キロ程が50キロメートルまでのときは、1日とする。
(一)国鉄自動車線以外の区間 aの規定により算定した期間
(二)国鉄自動車線区間 1日
(ロ) 東京又は大阪附近国鉄電車区間と、この区間に接続する社線との場合
東京又は大阪附近国鉄電車区間と、この区間に接続する次に掲げる社線との相互間に発着する場合の有効期間は、(イ)の規定にかかわらず、1日とする。
(一)東京附近国鉄電車区間に接続する社線
関東鉄道株式会社常総線
流山電鉄株式会社線
新京成電鉄株式会社線
東武鉄道株式会社線
伊勢崎線浅草・杉戸間、亀戸線、大師線、野田線、東上線池袋・川越市間
京成電鉄株式会社線
西武鉄道株式会社線
帝都高速交通営団線
日立運輸東京モノレール株式会社線
小田急電鉄株式会社線
京王帝都電鉄株式会社線
高尾登山鉄道株式会社線
東京急行電鉄株式会社線
京浜急行電鉄株式会社線
相模鉄道株式会社線
江ノ島鎌倉観光株式会社線
(二)大阪附近国鉄電車区間に接続する社線
京阪電気鉄道株式会社
京阪本線、交野線、宇治線
京阪神急行電鉄株式会社
神戸本線、伊丹線、今津線、宝塚本線、箕面線
近畿日本鉄道株式会社
大阪線上本町・榛原間、奈良線、天理線、信貴線、橿原線、吉野線、生駒鋼索線、京都線、南大阪線、長野線、道明寺線、御所線、生駒線、東信貴鋼索線
神戸電鉄株式会社
有馬線、三田線、粟生線
阪神電気鉄道株式会社
本線
六甲越有馬鉄道株式会社線
摩耶鋼索鉄道株式会社線
神戸市交通局線
南海電気鉄道株式会社
南海本線、天王寺支線、高師浜支線、多奈川支線、加太支線、和歌山港支線、高野線、貴志川線、新和歌支線
ロ 往復乗車券
片道乗車券の有効期間の2倍とする。但し、往復割引普通乗車券で、その有効期間が1箇月未満となるものは、1箇月とする。
ハ 連続乗車券
各券片について、片道乗車券の計算方法によつて計算した有効期間を合計した期間とする。
(2) 定期乗車券
イ 通勤定期乗車券及び通学定期乗車券
1箇月、3箇月又は6箇月とする。
ロ 特別車両定期乗車券
1箇月又は3箇月とする。
(3) 団体乗車券
その都度定める。
2 旅客運賃が同額のため2駅以上を共通の着駅とした普通乗車券の有効期間は、前項第1号の規定にかかわらず、その最遠駅着のキロ程によつて計算する。
(注)「東京又は大阪附近国鉄電車区間」とは、旅客規則
第156条第2号の電車特定区間をいう。
(途中下車)
第54条 旅客は、旅行開始後、その所持する乗車券によつて、その券面に表示された発着区間内の着駅(旅客運賃が同額のため2駅以上を共通の着駅とした乗車券については最終着駅)以外の駅に下車して出場した後、再び列車等に乗り継いで旅行すること(以下「途中下車」という。)ができる。但し、次の各号に規定する駅を除く。
(1) 全区間の営業キロ程が片道50キロメートルまでの区間に対する普通乗車券を使用する場合は、その区間内の駅。但し、列車等の接続駅で、接続関係等の理由により、旅客が下車を希望する場合を除く。
(2)
第37条及び
第38条の規定によつて発売した乗車券を使用する場合は、当該乗車券の券面に表示された発駅又は着駅と同一の特定都区市内又は東京電車環状線内
(3)
第53条第1項第1号イの(ロ)に規定する区間に発着する普通乗車券所持の旅客は、その区間内の駅
(4) 鉄道又は航路と自動車線とにまたがる普通乗車券で、全区間の営業キロ程が片道50キロメートルをこえるものを使用する場合は、自動車線区間内の駅。但し、運輸機関が指定した駅を除く。
(5) 運輸機関が特に途中下車できない駅を指定した場合は、その指定した駅
(注1)
第37条又は
第38条の規定によつて発売した乗車券を使用する場合であつても、特定都区市内又は東京電車環状線内にある国鉄線駅に接続する社線の駅発又は着の乗車券による旅客は、その接続駅と同一の都区市内又は東京電車環状線内国鉄線の順路内の駅で途中下車をすることができる。
(注2)連絡接続駅における下車は、途中下車とみなさない。
(乗車区間の選択)
第55条 次の各号の旅客は、当該各号に掲げる区間のうち、いずれか一方を選択して乗車することができる。
(1) 旅客規則第69条第1項及び第157条第1項に規定する区間発着の普通乗車券を所持する旅客 | 同条各号の末尾に記載したかつこ内の区間又は経路 |
(2) 国鉄線藤沢駅接続小田急電鉄株式会社線片瀬江ノ島又は江ノ島鎌倉観光株式会社線江ノ島着の普通乗車券を所持する旅客 | 小田急電鉄株式会社線の藤沢・片瀬江ノ島間又は江ノ島鎌倉観光株式会社線の藤沢・江ノ島間 |
(3) 小川町駅と寄居駅又は寄居駅接続秩父鉄道株式会社線方面各駅との間に発着する普通乗車券を所持する旅客 | 国鉄線の小川町・寄居間又は東武鉄道鉄株式会社線の小川町・寄居間 |
(接続駅の選択)
第56条 次の各号の区間に発着する乗車券を所持する旅客は、当該各号に掲げる駅のうち、任意の駅で連絡乗車することができる。
(1) 国鉄線各駅と鶴橋接続近畿日本鉄道株式会社線各駅との相互間(定期乗車券を所持する旅客を除く。) | 鶴橋駅又は上本町駅 |
(2) 国鉄線各駅と伊勢市接続近畿日本鉄道株式会社線各駅との相互間(定期乗車券を所持する旅客を除く。) | 伊勢市駅又は宇治山田駅 |
(3) 国鉄線神戸・姫路間各駅と三ノ宮接続阪神電気鉄道株式会社線各駅との相互間 | 三ノ宮駅又は元町駅 |
(4) 国鉄線各駅と新今宮接続南海電気鉄道株式会社線各駅との相互間(定期乗車券を所持する旅客を除く。) | 新今宮駅又は難波駅 |
(注1)各号の「各駅」とは、規程別表の連絡運輸区域の部に掲げる各駅をいう。
(注2)旅客規則
第157条第3号から第5号までの規定は、松島湾観光汽船株式会社航路との連絡運輸の場合にも適用してさしつかえない。
(準用規定)
第57条 旅客規則第147条から第153条まで、第155条・第158条から第161条まで、第164条から第168条まで、第170条及び第171条の規定は、この章に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第2節 特別車両券・船室の効力
(特別車両の効力)
第57条の2 特別車両券の効力については、次の各号に掲げる普通乗車券の効力に関する規定を準用する。
2 前項第1号の規定にかかわらず、国鉄線及び社線を通じて80キロメートルをこえる区間に対する特別車両券(B)の有効期間は、2日とする。
第5章 乗車券類の様式
第1節 通則
(乗車券類の表示事項)
第58条 乗車券類の表面には、次の各号に掲げる事項を表示する。
(1) 旅客運賃・料金額
(2) 有効区間(経路の表示を必要とする場合には、その経路)
(3) 有効期間
(4) 発売日付
(5) 発売箇所名
2 臨時に発売する乗車券類その他特殊の乗車券類にあつては、前項に規定する表示事項の一部を省略することがある。
(地模様の印刷)
第59条 この章に規定する乗車券類には、その表面に、次の各号の1に該当する地模様を印刷する。
(2) 発行する社の社章又は社紋を表わす地模様
(3) 前2号に規定する地模様以外の地模様
(準用規定)
第60条 旅客規則第184条・第187条及び第188条の規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第2節 乗車券類の様式
(乗車券類の様式)
第61条 乗車券類の様式は、旅客規則第189条から第191条まで、第193条から第201条まで、第208条、第214条から第216条まで、第219条及び第222条に規定するものに準ずる。
(注1)社発売の乗車券類の発駅名には「小田急電鉄経堂から」の例により社線の略号を附記する。但し、「近畿日本四日市」のように駅名に社名を冠記している場合には、社線の略号を附記することを省略することができる。
(注2)社において発売する補充式乗車券の発区分記号の印刷は、これを省略する。
(注3)準用する旅客規則の内容は、次のとおりとする。
第3節 特別補充券の様式
(特別補充券の発行)
第62条 特別補充券は、前節に規定する乗車券類として発行するほか、不使用証明等の取扱いをした場合に、その取扱いをした証として発行する。
2 特別補充券の種類は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 一般用
イ 駅用(出札補充券及び改札補充券)
ロ 車内用(車内補充券)
(2) 特殊区間用
(準用規定)
第63条 旅客規則第225条、第226条及び第227条第2号ロの規定は、この節に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第6章 乗車券類の改札及び引渡し
(乗車券類の改札及び引渡し)
第64 乗車券類の改札及び引渡しの取扱については、旅客規則第228条から第231条まで、第233条から第235条まで及び第236条の2の規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第7章 乗車変更の取扱い
第1節 通則
(乗車変更の種類)
第65条 旅客が、その所持する乗車券類に表示された運送条件と異なる条件の乗車船を必要とする場合に運輸機関が取り扱う変更(以下「乗車変更」という。)の種類は、次の各号の通りとする。
(1) 当該乗車券類による旅行開始前又は使用開始前に申出があつた場合
乗車券類変更
(2) 当該乗車券類による旅行開始後又は使用開始後に申出があつた場合
イ 区間変更
ロ 種類変更
ハ 指定券変更
ニ 団体乗車券変更
(乗車変更の取扱範囲)
第66条 乗車変更の取扱いは、その変更の開始される駅の属する券片に限つて、取り扱う。
2 前項の場合で、区間変更の取扱いをするときは、非変更区間と変更区間とを通じた経路が環状線を1周してこれをこえるとき又は一部もしくは全部が復乗となるときは、この取扱いをしない。ただし、環状線1周となる駅又は折り返し乗車となる駅までの区間に対しては、乗車変更の取扱いをすることができる。
3 前項第2号の規定による乗車変更をする場合、その変更区間が同一運輸機関内のみに限られるものであるときは、当該運輸機関において、その運輸機関の定めるところによつて取り扱うものとする。この場合、変更区間が、原扱いに関係ない第三運輸機関に及ぶものであるときは、第三運輸機関を乗車変更を開始する駅の属する運輸機関とみなして取り扱う。
(注)この取扱いは、原乗車券が連絡乗車券であつて、変更後も連絡運輸となるとき、若しくは、原乗車券が国鉄線又は社線内相互発着の乗車券であつて、変更後連絡運輸となるとき(この反対の場合の取扱いを含む。)で連絡運輸上所定の運賃計算ができる場合に限る。
第2節 旅行開始前又は使用開始前の乗車変更の取扱い
(乗車券類変更)
第67条 普通乗車券、急行券、特別車両券又は座席指定券を所持する旅客は、旅行開始前又は使用開始前にあらかじめ係員に申し出て、その承諾を受け、当該乗車券類から同種類の他の乗車券類に変更(指定券(急行・座席指定券を含む。以下この項において同じ。)相互間の変更及び指定急行券以外の急行券から指定券への変更を含む。(以下「乗車券類変更」という。)することができる。ただし、列車が変更となる指定券については、当該指定券に表示された列車が、乗車駅を出発する時刻までに変更の申出があつたときに限る。
2 乗車券類変更の取扱いをする場合は、原乗車券類に対するすでに収受した旅客運賃及び料金と、変更する乗車券類に対する旅客運賃及び料金とを比較し、不足額は収受し過剰額は払いもどしをする。この場合、原乗車券類が割引のものであつて、その割引が実際に乗車船する区間に対しても適用のあるものであるときは、実際に乗車船する区間に対する旅客運賃及び料金を原乗車券類に適用した割引率による割引の旅客運賃及び料金によつて計算する。
第3節 旅行開始後又は使用開始後の乗車変更の取扱い
(区間変更)
第68条 普通乗車券、普通急行券又は特別車両券を所持する旅客は、旅行開始後又は使用開始後において、あらかじめ係員に申し出て、その承諾を受け、当該乗車券類に表示された着駅又は経路について、次の各号に定める変更(以下「区間変更」という。)をすることができる。
(1) 着駅を、当該着駅を超えた駅への変更
(2) 着駅を、当該着駅と異なる方向の駅への変更
(3) 経路を、当該経路と異なる経路への変更
2 区間変更の取扱いをする場合は、次の各号に定めるところにより取り扱う。
(1) 普通乗車券
イ 次により取り扱う。この場合、原乗車券が割引普通乗車券(学生割引普通乗車券を除く。)であつて、その割引が実際に乗車船する区間に対しても適用のあるものであるときは、変更区間及び不乗車船区間に対する旅客運賃を原乗車券に適用した割引率による割引の普通旅客運賃によつて計算する。
(イ)前項第1号及び第2号に規定する場合は、変更区間に対する普通旅客運賃を収受する。この場合、前項第2号に規定する取扱いをするときで、原乗車券の不乗車船区間のキロ程(各運輸機関のキロ程を合算したもの。)が50キロメートルをこえるときは、旅客規則第274条の規定により普通旅客運賃の払いもどしの取扱いをする。
(ロ)前項第第3号に規定する場合は、変更区間(変更区間が2区間以上ある場合で、その変更区間の間に原乗車券の区間があるときは、これを変更区間とみなす。以下同じ。)に対する普通旅客運賃と、原乗車券の不乗車船区間に対する普通旅客運賃とを比較し、不足額は収受し、過剰額は払いもどしをしない。
ロ イの場合において、原乗車券(学生割引普通乗車券を除く。)が次のいずれかに該当するときは、原乗車券に対するすでに収受した旅客運賃と、原乗車券の発駅から変更着駅までの区間に対する普通旅客運賃とを比較し、不足額は収受し、過剰額は払いもどしをしない。この場合、原乗車券が割引普通乗車券であつて、その割引が実際に乗車船する区間に対しても適用のあるものであるときは、実際の乗車船区間に対する普通旅客運賃を原乗車券に適用した割引率による割引の普通旅客運賃によつて計算する。
(イ)第53条第1項第1号イ(ロ)に規定する区間内にある駅相互発着の乗車券によつて、同区間内の方向変更又は経路変更をするとき
(ロ)第61条に規定する矢印式乗車券及び地図式乗車券(これらの乗車券の発駅又は着駅が第53条第1項第1号イ(ロ)に規定する区間にあるものに限る。)並びに同条に規定する金額式乗車券で区間変更の取扱いをするとき。ただし、原乗車券(金額式乗車券を除く。)の着駅が第37条に規定する特定都区市内にある国鉄線の駅又はその駅に接続する社線の駅である場合で、変更着駅まで又は変更経路による着駅までの国鉄鉄道区間のキロ程が、当該中心駅から200キロメートルをこえるときを除く。
(2) 普通急行券又は特別車両券
原乗車券類に対するすでに収受した料金と、実際の乗車区間のキロ程又は同区間に対する料金とを比較し、不足額は収受し、過剰額は払いもどしをしない。
(学生割引乗車券による方向変更又は経路変更の特例)
第68条の2 学生割引の取扱いをした乗車券に対して前条第1項第3号に規定する区間変更の取扱いをする場合は、
前条第2項第1号イ(ロ)の規定にかかわらず、変更区間に対する普通旅客運賃と原乗車券の変更開始駅以後の不乗車船区間に対する割引普通旅客運賃(原乗車券に適用した割引率による割引の普通旅客運賃)とを比較し、不足額を収受し、過剰額は払いもどしをしない。
(種類変更)
第68条の3 種類変更の取扱いについては、旅客規則第251条の規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
(指定券変更)
第68条の4 指定席変更の取扱いについては、旅客規則第252条の規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
(団体乗車券変更)
第69条 団体乗車券変更の取扱いについては、旅客規則第253条の規定を準用する。
(注1)この取扱いの範囲は、第66条(注)に準ずる。
(注2)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
(団体乗車券の変更)
第69条 団体乗車券変更の行程変更取扱いについては、旅客規則
第258条の規定を準用する。
(注2)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第258条 団体乗車券変更
(準用規定)
第70条 旅客規則第237条から第240条まで、第243条から第247条まで及び第250条の規定は、この章に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第237条 乗車変更等の取扱箇所
第237条の2 手数料の収受
第238条 払いもどし請求権行使の期限
第239条 手荷物託送乗車券の旅客運賃の払いもどし
第240条 乗車変更をした乗車券類について旅客運賃・料金の収受又は払いもどしをする場合の既収額
第243条 割引乗車券等を所持する旅客に対する乗車変更の取扱制限
第245条 継続乗車船中の旅客に対する乗車変更の禁止
第246条 乗車変更の取扱いをした場合の乗車券類の有効期間等
第247条 別途乗車
第252条 特定区間等の途中駅が変更の開始又は終了となる方向変更又は経路変更の場合の旅客運賃の計算方
第2節 旅客の特殊取扱い
(乗車券類の無札及び無効)
第71条 乗車券類の無札及び無効の場合の取扱いについては、旅客規則第264条から第267条までの規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第264条 乗車券類の無札及び不正使用の場合の旅客に対する旅客運賃・増運賃の収受
第265条 定期乗車券不正使用旅客に対する旅客運賃・料金の収受
第266条 乗車船駅等が不明の場合の旅客運賃・増運賃等の計算方
第267条 急行券等の無札及び不正使用の旅客に対する急行料金・増料金等の収受
(乗車券類紛失の場合の取扱い)
第72条 乗車券類紛失の場合の取扱いについては、旅客規則第268条及び第270条までの規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
(任意による旅行のとりやめ)
第73条 旅客が任意に旅行を取りやめた場合の取扱いについては、旅客規則第271条から第275条まで及び第277条から第280条までの規定を準用する。
(注1)旅客規則第274条の規定により乗車船しない区間のキロ程を計算する場合は、各運輸機関の営業キロ程を合算したものによる。
(注2)準用する旅客規則の内容は、次の通りである。
第271条 旅行開始前の旅客運賃の払いもどし
第272条 使用開始前の定期旅客運賃、急行料金及び特別車両料金の払いもどし
第273条 指定券に対する料金の払いもどし
第273条の2 旅行開始前の団体旅客運賃・料金の払いもどし
第274条 旅行開始後又は使用開始後の旅客運賃の払いもどし
第275条 不乗区間等に対する旅客運賃・料金の払いもどしをしない場合
第277条 定期乗車券使用開始後の旅客運賃の払いもどし
第278条 旅行中止による有効期間の延長及び旅客運賃・料金の払いもどし
第279条 傷い疾病の場合の証明
第280条 有効期間の延長及び旅客運賃・料金の払いもどしの特例
(列車等の運行不能・遅延等の場合の取扱方)
第74条 列車等の運行不能・遅延等が発生した場合の取扱については、旅客規則第282条から第283条までの規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次の通りである。
(列車等が運行不能・遅延の場合における無賃送還等の取扱方)
第75条 列車等が運行不能・遅延等の場合における旅客の無賃送還及び旅客運賃・料金の払いもどしの取扱いについては、旅客規則第284条の規定を準用する。ただし、無賃送還並びに旅客運賃及び特別車両料金の払いもどしの取扱いについては、その事実が発生した運輸機関内に限る。
(注)準用する旅客規則の内容は、次の通りである。
(運行不能の場合における他経路乗車船の取扱方)
第76条 列車等が運行不能となつた場合における他経路乗車船の取扱方については、旅客規則第285条の規定を準用する。但し、その乗車区間が他の運輸機関に関係する場合は、運輸上支障のない場合に限る。
(注)準用する旅客規則の内容は、次の通りである。
(誤乗区間の無賃送還)
第77条 旅客(定期乗車券を使用する旅客を除く。)が乗車券面に表示された区間外に誤つて乗車船した場合の取扱いについては、旅客規則第291条の規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次の通りである。
(乗車券類誤購入の場合の取扱方)
第78条 旅客が、誤つて希望する乗車券又は特別車両券と異なる乗車券又は特別車両券を購入した場合の取扱については、旅客規則第293条の規定を準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次の通りである。
(準用規定)
第79条 旅客規則第261条から第263条まで及び第286条から第289条までの規定は、この章に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。
第261条 旅客運賃・料金の払いもどしに伴う割引証等の返還
第262条 乗車変更等の手数料の払いもどし
第263条 旅客運賃・料金の払いもどしをしない場合
第286条 旅客運賃・料金の払いもどし駅
第287条 不通区間の別途旅行の取扱方
第288条 定期乗車券の有効期間の延長又は旅客運賃の払いもどし
第289条 急行列車の運行不能・遅延等の場合の取扱方
第80条 削除
第81条 削除
第82条 削除
第83条 削除
第8章 国鉄急行券の発売
(社線連絡取扱駅における国鉄急行券の発売)
第84条 別に定める社線の連絡取扱駅においては、国鉄線及び社線を通じて乗車する旅客(乗車券を併用する旅客を含む。)に対し国鉄急行券を発売する。
(注1)社線の連絡取扱駅で発売する国鉄線の急行券は、発売上制限のない急行券に限るものとし、特別急行券(東海道本線(新幹線)自由席特急券を除く。)、乗車列車又は発売枚数に制限のある急行券並びに自動車急行券は含まない。
(注2)「別に定める社線」とは、国鉄急行券委託発売基準規程(昭和41年12月営官達第5号)附表に掲げるものをいう。
(社線の連絡取扱駅で発売する急行券の取扱方)
第85条 前条の規定により発売する急行券の取扱方については、旅客規則の定めるところによる。
第9章 乗車券類の委託発売
(乗車券類の委託発売)
第86条 連絡乗車券類の委託発売については、国鉄の定める乗車券類委託販売規則(昭和29年9月日本国有鉄道公示第262号)による。
第10章 手回り品
(手回り品及び持込禁制品)
第87条 旅客は、
第88条又は
第89条に規定するところにより、その携行する物品を手回り品として車船内に持ち込むことができる。但し、旅客規則
第307条但書に規定する物品は、車船内に持ち込むことができない。
2 旅客が、手回り品中に危険品を収納している疑があるときは、その旅客の立会を求め、手回り品の内容を点検することがある。
3 前項の規定により手回り品の内容の点検を求めた場合、これに応じない旅客は、前途の乗車船をすることができない。
(無料手回り品)
第88条 無料手回り品の範囲については、旅客規則
第308条の規定を準用する。
(注)旅客が、自己の身の回り品として携帯する傘・つえ・ハンドバッグ・ショルダーバッグ等は、旅客規則第308条第1項に規定する個数制限にかかわらず、これを車船内に持ち込むことができる。
(鉄道・航路区間の有料手回り品及び普通手回り品料金)
第89条 鉄道・航路区間における旅客は、旅客規則第308条第1項に規定する制限をこえる物品であつても次の各号の1に該当するものは、持込区間・持込日その他持込みに関する必要事項を申し出たうえで、運輸機関の承諾を受け、普通手回り品料金を支払つて、これを車船内に持ち込むことができる。
(1) 巡回医療員又は災害救助員が携行するレントゲン機械類及び医療器具類
(2) 巡回映画員が携行する映写機械類及び映画用フイルム
(3) 特殊法人自転車振興会の発行した選手登録証票を所持するものが携行する解体して帆布製の袋に収納した競輪用自転車
(4) 前各号の外、旅客規則第336条第1項第1号及び第2号に規定する制限内程度の物品であつて、運輸機関が特に持込を承諾したもの
2 鉄道・航路区間における旅客は、小犬、猫・はと又はこれらに類する小動物(猛獣及びへびの類を除く。)であつて、次の各号に該当するものは、前項の規定に準じて運輸機関の承諾を受け、普通手回り品料金を支払つて車船内に持ち込むことができる。
(1) 長さ70センチメートル以内、最小の立方形の長さ、幅及び高さの和が、90センチメートル程度の容器に収納したもので、且つ、他の旅客に危害を及ぼし、又は迷惑をかけるおそれがないと認められるもの
(2) 容器に収納した重量が10キログラム以内のもの
(3) 持込区間が各運輸機関を通じ、100キロメートル程度までのもの
3 普通手回り品料金は、鉄道・航路区間を通じ、旅客の1回の乗車船ごとに、1個について80円とする。
(注)有料手回り品の持込区間が、鉄道・航路区間の間に自動車線区間を介在するときは、前後の鉄道・航路区間は各別に普通手回り品料金を収受する。
(準用規定)
第90条 旅客規則第310条から第314条まで及び第316条の規定は、この章に準用する。
(注)準用する旅客規則の内容は、次のとおりである。